イタリア全土で抗議デモ、全国ストライキに数万人参加、賃上げや軍事費削減を要求

参加者は物価上昇による生活苦を訴えるとともに、政府の軍事支出拡大に反対した。
2026年10月31日/イタリア、ローマ、生活費高騰への対策を求めるデモ行進(ロイター通信)

イタリア各地で10月31日、賃上げや公共サービスの充実、生活費高騰への対策を求める抗議デモが行われた。労働組合USBが呼びかけた24時間の全国ストライキに合わせ、学生や労働者ら数万人が40以上の都市で街頭に繰り出した。

参加者は物価上昇による生活苦を訴えるとともに、政府の軍事支出拡大に反対した。また、港湾施設が武器輸送に利用されることにも抗議し、紛争地域で犠牲となる船員への連帯を示した。デモはフランスやスペインなど欧州各国に広がる抗議運動とも連動している。

大半のデモは平和的に行われたが、一部では警察との衝突も発生した。トリノでは県庁舎を警備する警察の規制線に接近した学生や左派活動家に対し、警察が放水車を使用した。

ローマではコロッセオ周辺を集団が行進し、ごみ箱に火をつける参加者も現れた。議会議事堂に向かおうとした集団を警察が放水で排除し、バリケード突破を繰り返した8人が拘束された。

ミラノではデモ隊が環状道路に入り込み、石を投げたり、ゴミ箱に火をつけるなどした。一方、ジェノバでは港湾労働者や学生ら約1万5000人が港に集結し、武器輸送への反対を訴えた。

今回のストは生活費の上昇や公共サービスの不足に対する国民の不満を浮き彫りにした。メローニ政権は若年層や家計への支援策を盛り込んだ2027年度予算案を協議しているが、軍事費や社会保障をめぐる対立は続いており、政府への圧力が強まっている。

あなたへのおすすめ