◎リトルプーチンの愛称で知られるルカシェンコ氏は反対意見を封じ込め、多くのデモ参加者を残忍な方法で取り締まり、数千人を恣意的に逮捕した。
2021年9月6日/ベラルーシ、首都ミンスクの裁判所、反政権派のマリア・コレスニコワ氏(Ramil Nasibulin/BelTA/Pool/AP通信)

ベラルーシの反政権派グループは29日、汚名を着せられ投獄された活動家のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏が医療機関で手術を受けたと発表した。

反政権派の政治家であるババリコ(Viktor Babaryko)氏によると、コレスニコワ氏は東部の都市の医療機関で手術を受け、容体は安定しているという。

コレスニコワ氏は昨年、ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の独裁に反対する抗議デモに関与したなどとして禁固11年を言い渡された。

ルカシェンコ氏は2020年の大統領選で有効票の90%を獲得したと主張したが、野党と西側諸国はこの主張を却下している。欧米諸国は抗議デモに対する弾圧などを理由にベラルーシに厳しい制裁を科した。

地元の活動家グループなどによると、コレスニコワ氏の容体は改善し、30日に移送される予定だという。移送先は明らかにされていない。

ババリコ氏の事務所は先週、コレスニコワ氏が「不品行」を理由に独房に移され、弁護士との面会を禁じられたと明らかにしていた。

コレスニコワ氏が手術を受けた理由は不明。活動家グループは「外科手術」とだけ述べている。

ベラルーシでは2020年の大統領選後、大規模な街頭抗議デモが発生した。野党は選挙結果を否定し、勝利したのはリトアニアに亡命した反政権派のチハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏と主張している。

リトルプーチンの愛称で知られるルカシェンコ氏は反対意見を封じ込め、多くのデモ参加者を残忍な方法で取り締まり、数千人を恣意的に逮捕した。

治安部隊は2020年、首都ミンスクでコレスニコワ氏を拘束し、ウクライナに強制送還しようとした。しかし、同氏は出国を拒み、国境検問所でパスポートを破り捨て、逮捕された。

2020年8月23日/ベラルーシ、首都ミンスク、コレスニコワ氏(Getty Images/AFP通信)
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