英仏首脳、ホルムズ海峡の開通を歓迎、恒久的な航行の安全確保求める
両首脳はパリで開かれた多国間会合後に声明を発表し、「完全かつ即時、無条件の再開」を求めるとともに、今後の安全確保に向けた枠組みづくりを進める考えを強調した。
とスターマー英首相(AP通信).jpg)
フランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領とイギリスのスターマー(Keir Starmer)首相は17日、米イラン戦争の影響で封鎖されていたホルムズ海峡の「開通」を歓迎するとともに、恒久的な航行の安全確保に向けた国際的取り組みを強化する方針を示した。両首脳はパリで開かれた多国間会合後に声明を発表し、「完全かつ即時、無条件の再開」を求めるとともに、今後の安全確保に向けた枠組みづくりを進める考えを強調した。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、イランによる閉鎖は国際経済に深刻な影響を及ぼしてきた。今回の封鎖は米国とイスラエルによるイランへの軍事行動を背景に発生し、数週間にわたり世界的なエネルギー供給不安と価格高騰を招いた。イラン外相は17日、商業船の通航再開を宣言したが、現地ではなお緊張状態が続き、完全な安定には至っていない。
こうした状況を受け、英仏は約50カ国・国際機関が参加するオンライン会合を開催した。両国は紛争当事者から独立した中立的な海上安全保障ミッションの創設を提唱し、機雷除去や船舶護衛などを通じて安全な航行を確保する構想を打ち出している。このミッションは戦闘行為とは切り離された「防御的」性格を持ち、緊張のさらなる激化を避ける狙いがある。
スターマー氏は条件が整い次第ミッションを展開する意向を示し、軍事計画担当者がロンドンで協議を進めると明らかにした。また、すでに10数カ国が参加の意思を示し、国際的な連携の広がりがうかがえる。
一方で、欧州側の取り組みは米国の対応とは一線を画している。米軍は依然として独自の海上封鎖措置を維持し、対イラン政策を巡る国際的な足並みの乱れも指摘されている。欧州諸国は経済への影響を最小限に抑えつつ、国際法に基づく航行の自由を確保することを重視している。
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の2割が通過する戦略的要衝であり、その安定はエネルギー市場のみならず世界経済全体に直結する。今回の開通宣言は一時的な緊張緩和を意味するが、再封鎖のリスクは依然として残る。
このため、マクロン氏とスターマー氏は長期的かつ持続可能な安全保障体制の構築が不可欠であると強調している。中東情勢が不安定さを増す中、海上交通の安全をいかに確保するかが、国際社会にとって喫緊の課題となっている。
