◎リトアニアには5万8000人以上のベラルーシ人と1万6000人以上のロシア人が居住している。
リトアニアに亡命したベラルーシの野党指導者チハノフスカヤ氏(Getty Images)

リトアニア政府は4日、国内に住む1000人以上のロシア人とベラルーシ人を国家安全保障上の脅威とみなし、永住権を剥奪すると発表した。

この決定はロシアによるウクライナ侵攻と2014年に併合されたクリミア半島の現状などについて回答するアンケートの結果に基づいている。

リトアニアは旧ソ連構成国のひとつであり、NATOとEUに加盟する民主主義国家としてウクライナを強烈にバックアップしてきた。

同国は近年、隣国ベラルーシの独裁政権の弾圧やロシアの弾圧強化から逃れた人々の避難先になっている。

中央政府は声明で、「我が国に居住する1164人のベラルーシ人とロシア人が国家安全保障に対する脅威であることを立証した」と発表した。そのうち910人がベラルーシ人、254人がロシア人であった。

それによると、アンケートを実施した移民局は居住を許可するか否かを慎重に判断したという。

国家安全保障上の脅威とみなされた人々はリトアニアに住むベラルーシ人とロシア人のごく一部にすぎない。

移民局によると、現在リトアニアには5万8000人以上のベラルーシ人と1万6000人以上のロシア人が居住している。人々は申請内容に応じて、1~3年ごとに滞在許可を更新する必要がある。

永住権を剥奪された者は裁判所に異議を申し立てることができる。それが認められなかった場合は1カ月以内に出国しなければならない。

ロシア・ベラルーシ両政府は今のところ、この決定に関する声明を出していない。

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