◎被告は2014年12月に夫とシリアに渡り、ISISに加入したとされる。
シリアの難民キャンプ(Getty Images/PAメディア/AFP通信)

ドイツ連邦検察庁は28日、シリアでイスラム国(ISIS)の活動に参加したとされるドイツ人の女を「人道に対する罪」と「大量虐殺ほう助」で起訴したと発表した。

当局によると、この女はクルド系少数派ヤジディー教徒を奴隷として扱い、ISISの戦闘員が使用する銃火器の管理に関与したという。

検察庁は個人情報保護規定に基づき、被告の本名を明らかにせず、ナディーネ・K(Nadine K)と呼んでいる。公判日は明らかにされていない。

被告は2014年12月に夫とシリアに渡り、ISISに加入したとされる。

夫妻は翌年、イラク北部モスルに移り住み、そこでISISのイデオロギーに則って娘を育てた。

検察庁によると、夫妻は自宅にアサルトライフル、手榴弾、爆発物などを保管し、ISISに加入した独身女性の受け入れセンターを設置した。

夫妻は自宅でヤジディー教徒を奴隷にしたとされる。検察によると、Kの夫はヤジディー教徒の女性をレイプし、殴り、家事・子供の世話・イスラム教の儀式を強制したという。

検察は、「被告はヤジディー教徒の信仰を破壊するというISISの目標に基づいて人道に対する罪を犯し、ISISの銃火器を管理することで大量虐殺をほう助した」と説明している。

被告は今年3月、他の女性3人と一緒にシリアから帰国。フランクフルト国際空港で身柄を拘束された。夫の安否は明らかにされていない。

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