◎ストは10日未明に始まり、12日の午後6時まで続く予定。貨物列車のストは9日の夕方から始まった。
2024年1月10日/ドイツ、首都ベルリンの鉄道基地(Getty Images)

ドイツの鉄道運転士を代表する労働組合GDLが10日、3日間のストライキを開始した。

報道によると、ドイツ全土で鉄道の運行がほぼ停止し、通勤客や旅行客など、数十万人が影響を受ける見通し。首都ベルリンやフランフルトのバス停には長蛇の列ができた。

ストは10日未明に始まり、12日の午後6時まで続く予定。貨物列車のストは9日の夕方から始まった。

ドイツ鉄道(国鉄)は公式ホームページに声明を掲載。「長距離列車の運行は全体の2割にとどまり、ベルリンを含む多くの都市で通勤電車が運休している」と述べ、利用者に最新の運行状況を確認するよう促した。

また同社はGDLのストライキを批判し、「公共交通機関の運行に多大な影響を与えるものであり、残念に思っている」と述べた。

GDLは昨年も賃上げと労働環境の改善を求めるストを2度実施している。

GDLは減給なしで労働時間を週38時間から35時間に削減するよう会社に求めている。会社はこれを拒否し、11%の賃上げを提案した。

賃金に関しては組合員の月給を555ユーロ(約9万1000円)引き上げ、インフレ対策として一時金を最大3000ユーロ(約49万円)支払うよう求めている。

ドイツ鉄道は最後までストを合法的に阻止しようとしたが、裁判所は9日夜に同社の訴えを退けた。

GDLは昨年末、無期限ストの是非を問う組合員投票の結果を公表。97%が賛成票を投じたと明らかにしていた。

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