◎バカンスを予定していた人々はストに理解を示しつつ、頭を抱えた。
2022年7月27日/ドイツ、フランクフルト国際空港のチェックインカウンター(Michael Probst/ドイツ通信社)

独航空大手ルフトハンザは27日、労働組合のストライキにより1000便以上が欠航を余儀なくされたと発表した。

ドイツ通信社(dpa)によると、フランクフルト国際空港を含む主要空港はひどく混雑し、約13万4000人が影響を受けたという。

バカンスを予定していた人々はストに理解を示しつつ、頭を抱えた。

dpaによると、影響が大きかった空港はフランクフルトとミュンヘン空港。デュッセルドルフ、ハンブルク、ベルリン、ブレーメン、ハノーバー、シュツットガルト、ケルンでもキャンセルが相次いだ。

ルフトハンザ社は声明で、影響を受ける空港のサービスカウンターは閉鎖されていると利用者に警告した。

乗り換え便やキャンセルを求める人々はチケットカウンターに列をなし、頭を抱えた。

dpaの取材に応じた男性は、「海外からドイツに到着し、乗り継ぎ便がないことを知った」と語った。「何が起きているのですか?」

空港運営会社フラポート(Fraport)によると、フランクフルト空港では定期便1160便のうち725便が欠航となった。

dpaはルフトハンザの職員がサポートしている他の航空会社の便も影響を受けたと報じている。

dpaによると、スイス・インターナショナル・エアラインズ、オーストリア航空、ブリュッセル航空などが影響を受けたという。

ドイツ第二の労働組合ver.diは25日、ルフトハンザの経営陣に圧力をかけるため、物流、技術、貨物部門の職員約2万人にストに参加する要請した。

同組合の書記長は27日、「ルフトハンザは1回目と2回目の交渉で適切な提案をしなかった」と述べた。「職員は第3回交渉の前に自分の意見を表明しました。これは警告であり、その影響は全国に及びます。次のストを回避できるかどうかはルフトハンザの提案次第です」

ルフトハンザの広報担当は27日、ストを「有害」と批判した。「旅行を予定していた人、長期休暇を取る人、久しぶりの旅行を楽しみにしていた人が影響を受けました。ストは彼らのバカンスを破壊したのです」

ドイツを含む欧州の空港では「コロナ禍の人員整理」の影響で人手不足が続いている。

インフレが加速する中、フランスの航空会社や、スウェーデン、ノルウェー、デンマークで定期便を運航するスカンジナビア航空のパイロットが賃上げストを行い、混乱に拍車をかけた。

旅行者は欧州各地の空港で直前のキャンセル、長時間の遅れ、荷物の紛失、長蛇の列に直面している。

ロンドンのヒースロー空港やアムステルダムのスキポール空港では人員が足りないという理由で定期便と乗客の数を制限している。

ルフトハンザのストは27日の現地時間午前3時45分に始まり、28日の午前6時に終了する予定。

Ver.diは9.5%の賃上げを求めており、今月初めにルフトハンザが提示した提案は要求を大きく下回ったと説明している。

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