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レバノン南部のUNIFIL部隊が銃撃受ける、フランス兵1人死亡、3人負傷


現場はレバノン南部のイスラエル国境近く。部隊は孤立した地域への補給路を確保するため、道路上の爆発物処理にあたっていた。
2026年4月18日/レバノン南部のイスラエル国境近く(AP通信)

フランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領は18日、レバノン南部でUNIFIL(国連レバノン暫定軍)を狙った攻撃があり、フランス兵1人が死亡、3人が負傷したと明らかにした。攻撃は4月18日朝に発生、小火器による銃撃が行われ、負傷者のうち2人は重傷と伝えられている。

現場はレバノン南部のイスラエル国境近く。部隊は孤立した地域への補給路を確保するため、道路上の爆発物処理にあたっていた。作業中に武装勢力による待ち伏せ攻撃を受けたとみられ、至近距離からの銃撃で被害が拡大した。

今回の攻撃について、マクロン氏およびUNIFILはイランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラの関与が強く疑われるとの見方を示した。一方、ヒズボラは関与を否定し、拙速な非難を控えるよう求めている。

事件はイスラエルとレバノン政府の間で10日間の停戦が成立した直後に起きた。この停戦は16日に発効したが、現地では散発的な衝突が続いており、安定には程遠い状況が続いている。

事件の背景には3月初めに激化したイスラエルとヒズボラの戦闘がある。この戦闘によりレバノン国内で約2300人が死亡、100万人以上が避難を余儀なくされるなど、大規模な人道危機を引き起こした。こうした中でUNIFILは停戦監視や治安維持の役割を担っているが、武装勢力の活動が続く地域での任務は極めて危険である。

マクロン氏はレバノンのアウン(Joseph Aoun)大統領らと電話会談を行い、事件の全容解明と関係者の速やかな逮捕を要求した。また平和維持部隊の安全確保が不可欠で、いかなる場合でも攻撃の対象となってはならないと強調した。レバノン政府側も事件を強く非難し、捜査を進める方針を示している。

国連部隊に対する攻撃は戦争犯罪に分類され、地域の不安定化をさらに深める恐れがある。停戦が成立した直後に起きた今回の事件はその脆弱性を改めて示す形となった。レバノン南部では依然としてヒズボラを含む武装勢力とイスラエル軍の緊張が続いており、平和維持活動の安全確保と停戦の履行が国際社会の重要課題となっている。

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