チェコ政府、公共放送改革を前倒し、予算削減と政治介入への懸念広がる
野党陣営は今回の動きをハンガリーのオルバン前政権になぞらえ、権威主義体制につながる恐れがあると批判した。
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チェコのバビシュ(Andrej Babis)首相率いる連立政権は23日、公共放送の財源制度を変更する法案の審議を前倒しで進めた。公共放送チェコ・テレビとチェコ・ラジオについて、受信料制度を廃止し、国の一般予算から資金を拠出する仕組みに改める。政府は両局への資金を約15%削減する方針で、2027年にも実施される可能性がある。報道の独立性を損なうとして、野党や報道関係者から批判が相次いでいる。
現行制度では、各世帯が月額205チェコ・コルナ(約1500円)を受信料として負担している。政府は受信料廃止について、欧州各国で財源制度の見直しが進んでいることや、公共放送にも経費削減が必要であることを理由に挙げる。また、改革によって編集方針や報道の独立性が損なわれることはないと主張している。
一方、反対派は財源を政府予算に一本化すれば、毎年の予算配分を通じて政治家が放送局に圧力をかけやすくなると懸念する。法案には政治介入を防ぐ十分な保障措置がなく、放送局や市民を交えた公開討論も不十分だと指摘している。バビシュ政権は政策に批判的な公共・民間メディアへの攻撃を繰り返してきたとして、警戒感も強まっている。
野党陣営は今回の動きをハンガリーのオルバン前政権になぞらえ、権威主義体制につながる恐れがあると批判した。国境なき記者団や欧州放送連合(EBU)なども改革案に反対している。
公共メディアの記者や職員らは、抗議のため11月3日にストライキを実施すると表明した。法案審議は下院で10月24日まで延長され、政権側は野党の反対を押し切って審議を進める構えだ。公共放送の財政改革をめぐる対立は、チェコの報道の自由と民主主義のあり方を問う問題に発展している。
