◎首都キエフ防衛戦は6日目に入った。
2022年3月1日/ワシントンD.C.議会議事堂、ジョー・バイデン大統領(Saul Loeb/AP通信)

3月1日、ジョー・バイデン大統領は就任後初の一般教書演説の中で「ロシアは代償を支払わなければならない」と述べ、西側諸国はロシア軍のウクライナ侵攻に団結して対応すると強調した。

ロシア軍は首都キエフや第二の都市ハリコフなどへの攻勢を強めている。

バイデン大統領は、「ウラジーミル・プーチンは西側とNATO(北大西洋条約機構)は侵攻に反応しないと思っていたが、彼は間違っていた」と述べた。「私たちは準備ができていた...」

米大統領の一般教書演説は通常1月末に行われるが、今年はコロナの感染拡大やインフラ法案の協議などを考慮し、1カ月ほど遅れることになった。

バイデン大統領の支持率は進行中のインフレ、燃料価格の高騰、重要法案の停滞などの影響で急落している。

老朽化したインフラを改修する法案の協議は遅々として進まず、一部の民主党員も予算に懸念を表明する事態になっている。

バイデン大統領はこれらの政治的逆風を認識したうえで、より良い米国を築くための計画を約束する予定である。

バイデン大統領は上下両院の議員に、「賃金を下げるのではなくコストを下げる。米国でもっと自動車や半導体を作れ。インフラを整備し、イノベーションを起こそう」と呼びかけた。

「より速く、より安く、より多くの商品を米国で生産する。米国内でより速く、より安く、より多くの商品を提供し、より多くの仕事をし、より多くの収入を得る。そして、海外のサプライチェーンに頼るのではなく、米国で作ろう」

しかし、バイデン政権の国内政策は進行中のロシア・ウクライナ戦争で影が薄くなると予想されている。

バイデン大統領はプーチン大統領を名指しで非難した。「プーチンの戦争は計画的で、いわれのないものだった。彼は外交努力を拒否した。欧米やNATOが反応しないと思った。そして、我々を分断できると考えた」

「プーチンは間違っていた。我々は準備ができていた」

演説の数時間前、バイデン大統領はウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行い、今後の支援について協議したと伝えられている。首都キエフ防衛戦は6日目に入った。

バイデン大統領は演説に駐米ウクライナ大使のマルカロワを招待している。

2022年3月1日/ワシントンD.C.議会議事堂、駐米ウクライナ大使のマルカロワ氏(Saul Loeb/AP通信)
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