◎今週実刑を言い渡されたジャーナリストはこれで2人目。
ベラルーシの反政権派チハノフスカヤ氏(Getty Images)

ベラルーシの裁判所は27日、著名な独立系ジャーナリストに懲役3年を言い渡した。

ベラルーシ当局は数十年にわたって独立系メディアを厳しく取り締まってきた。

報道によると、今週実刑を言い渡されたジャーナリストはこれで2人目。

ベラルーシ・ジャーナリスト協会は声明で、「リウビアンチュク(Aliaksandr Liubianchuk)氏が過激派組織に関与したという偽りの容疑で有罪判決を受けた」と発表した。

同協会によると、リウビアンチュク氏はポーランドに拠点を置くメディアで主に活動し、ベラルーシの独立系メディアとも仕事を行っていたという。

リウビアンチュク氏は2020年の大統領選後に行われた抗議デモを広範囲にわたって取材し、治安部隊の残忍な取り締まりをまとめて世界に発信したひとりであった。

西側諸国と野党はルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の再選を否定したが、ルカシェンコ氏はこの主張を退け、治安部隊にデモ隊を叩き潰すよう命じた。

人権団体「ビアスナ人権センター」などによると、デモに参加した市民3万5000人以上が逮捕され、数千人が治安部隊に殴打された。

リウビアンチュク氏は今年5月に逮捕され、6カ月間獄中で過ごした。

ベラルーシ・ジャーナリスト協会によると、リウビアンチュク氏は獄中から家族や同僚に宛てた手紙の中で、体力と健康状態が著しく低下したと報告したという。

ビアスナ人権センターはリウビアンチュク氏を不当に拘束された政治犯のひとりと宣言した。

26日には著名な調査報道ジャーナリストに懲役8年が宣告された。

ルカシェンコ政権の弾圧に最初に直面したのは独立系ジャーナリストたちだった。その多くは治安当局に逮捕されるか、国外に逃亡している。

ベラルーシ・ジャーナリスト協会によると、警察の管理下に置かれているジャーナリストは確認できているだけで32人にのぼるという。その一部は裁判を待っているとみられるが、当局は詳細を明らかにしていない。

2020年8月/ベラルーシ、首都ミンスクの抗議デモ(Getty Images/AFP通信)
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