オーストリア、14歳未満の女子生徒にスカーフ禁止、新学期開始で初の本格運用
この法律は中道3党による連立政権が提案し、2025年12月に議会で成立した。
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オーストリアで7日、14歳未満の女子生徒を対象とする学校でのヘッドスカーフ着用禁止が施行後初めて本格的に適用された。新学期はまずウィーンやニーダーエスターライヒ州などで始まり、来週には他の州でも開始される予定だ。政府は今回の法律について、少女の自由を守ることが目的だと説明している。
この法律は中道3党による連立政権が提案し、2025年12月に議会で成立した。極右政党も法案を支持した一方、議会で唯一反対したのは左派の緑の党だった。政府は宗教的な圧力から少女を守る必要性を強調しているが、イスラム教徒を代表するオーストリア・イスラム宗教共同体(IGGO)は基本的人権を侵害し、イスラム教徒を差別する措置だとして強く反発している。
オーストリアでは過去にも同様の問題が司法の場で争われている。2020年には10歳未満の児童を対象としたヒジャブ禁止法について、憲法裁判所がイスラム教徒を差別するものであり、国家には宗教的中立性を守る義務があるとして違法と判断した。今回の新法についてもIGGOは憲法裁判所で争う方針を示している。
政府は新法が憲法に適合するよう政府内で慎重に検討したと説明する一方、裁判所が最終的にどう判断するかについて「完全に確信することはできない」とした。今回の法律では、違反した場合、まず学校が本人と話し合うことが求められ、その後150~800ユーロの罰金が科される可能性がある。
一方、左派系の生徒団体は法律に抗議するデモを呼びかけている。新法は「少女の自由を守るための措置」とする政府側と、「宗教の自由や平等を侵害する差別的な措置」と批判する側の対立を鮮明にしている。
学校での実際の運用が始まったことで、宗教的自由、国家の中立性、子どもの権利をめぐる議論はさらに激しくなる可能性がある。
