◎2020年の不正大統領選で6選を決めたルカシェンコ氏はその後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せ、市民3万5000人以上を逮捕。数千人を殴り飛ばした。
ベラルーシ、首都ミンスク、ルカシェンコ政権に抗議するデモ(Getty Images)

ベラルーシの独裁者ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は5日、民主派勢力寄りの宗教団体を弾圧する法律に署名した。

大統領府がウェブサイトに掲載した声明によると、この法律はすべての宗派と宗教団体に国家登録の再申請を義務づけ、拒否した団体は刑事罰に問われるという。

2020年の不正大統領選で6選を決めたルカシェンコ氏はその後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せ、市民3万5000人以上を逮捕。数千人を殴り飛ばした。

多くの野党指導者が逮捕を免れるために近隣諸国に亡命している。

大統領府によると、未登録の宗教団体は禁固2年以下の実刑に処される可能性がある。

ベラルーシで登録されている宗教団体は2023年時点で3417。人口の約80%が正教徒、14%がカトリック、2%がプロテスタントと推定されている。

2020年の抗議デモでは一部のカトリックとプロテスタント教会がデモ隊に避難所を提供した。

新法は当局に宗教団体の登録を拒否する権利を与えている。さらに、登録に必要な条件も強化され、少なくとも30年間ベラルーシで活動したという証拠を提出する必要がある。

全ての宗派と宗教団体は1年以内に再登録を申請しなければならず、条件を満たしていない団体は同国内で活動できなくなる。

また当局が過激派やテロ組織の構成員とみなす者が所属する宗教団体も活動を禁じられ、教会の礼拝で宗教的なシンボル以外のものを使用することもできなくなる。

礼拝以外で教会に集まることも禁じられる。これは抗議デモ対策のひとつとみられる。

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