エアバス、航空サービス市場の拡大で人材不足を予測、今後20年間で244万人の採用が必要に
エアバスは航空機の製造後に提供される整備、運航支援、デジタルサービスなどの市場が拡大すると見込む。
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欧州航空機大手エアバスは14日、世界の航空業界が今後20年間で、航空需要の拡大に対応するため約244万人の人材を新たに採用する必要があるとの予測を発表した。内訳は客室乗務員が105万人、整備士が73万人、パイロットが66万人となる。新型コロナのパンデミック以降、航空業界は他産業との人材獲得競争に苦戦しており、採用と育成が成長に向けた大きな課題となっている。
エアバスは航空機の製造後に提供される整備、運航支援、デジタルサービスなどの市場が拡大すると見込む。同社の予測では、航空サービス市場は2045年までに年間4200億ドル規模へ倍増し、年平均3.8%の成長を遂げる。世界の航空機保有数は4万5550機に増加し、航空旅客数も年間100億人に達する見通しだ。
同社は市場の拡大を取り込み、民間航空機向けサービスの売上高を2025年の約54億ユーロから、2030年までに100億ドル超へ引き上げる目標を掲げ、サービス事業の成長を加速させる考えを示した。
同社は新型コロナ禍以前にも2025年までに同水準の売上高を達成する目標を掲げていたが、パンデミックによって計画の見直しを余儀なくされていた。
民間航空機事業のワグナー(Lars Wagner)CEOは、航空機を納入するだけでなく、サービスも提供する事業モデルへの転換を強調した。競合する米ボーイングは2025年に軍事関連を含むサービス事業で209億ドルの売上高を計上しており、サービス部門は同社で最も収益性の高い事業となっている。
市場拡大の一方、航空機エンジンの修理需要が想定以上に増加し、多数の航空機が運航停止に追い込まれるなど、整備能力の不足は深刻化している。新造機の納入遅延も航空会社の運営を圧迫している。エアバスは整備サービスの拡充によって収益機会を広げようとしているが、長期的な修理事業への投資を重視するエンジンメーカーとの競争も予想される。
特に成長が速い分野は、航空機の通信接続やデータ分析を活用するデジタルサービスだ。同市場は2045年まで年平均5.3%で成長し、270億ドル規模に達する見通しである。
エアバスとボーイングはインドでの航空需要の急拡大も予想しており、今後は航空機の受注競争だけでなく、整備やデジタル技術、人材育成を含むサービス事業の競争が一段と重要になる。
