◎イスラエル国民はドローンとミサイルの襲来に困惑し、イランを非難した。
米ワシントンD.C.ホワイトハウス、バイデン大統領(Getty Images)

政府がイスラエルに対し、イランへの報復攻撃には関与しないと警告した。現地メディアが14日に報じた。

イランは今月1日の在シリア・イラン領事館に対するミサイル攻撃の報復として、300機以上のドローンと多くのミサイルをイスラエルに向けて発射した。

イスラエル国防軍(IMF)はその99%を撃墜したと報告している。

米軍、IDF、周辺の同盟国がイランから1000キロ以上離れたイスラエルに向けて発射された兵器のほぼ全てを撃墜したとみられる。

ホワイトハウスによると、バイデン(Joe Biden)大統領はネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と電話で話し、慎重に対応を検討するよう促したという。

イランが直接イスラエルを攻撃したのは初めてである。

政府高官は14日の記者会見で、「バイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に対し、イランによる同国への初の直接攻撃という前代未聞の行為に対する自軍の対応について、非常に注意深く、戦略的に考えるよう促した」と述べた。

また高官は、「バイデン大統領はシリアのイラン領事部への攻撃で革命防衛隊の幹部らが殺害されたことから始まったこの応酬で、イスラエルは最高の結果を得たと考えている」と強調した。

防空システム「アイアンドーム」などが撃墜したドローン・ミサイルの破片で死傷者や被害が出たという情報はない。

イラン政府は攻撃開始の72時間前に周辺国に攻撃を通知していたと明らかにしている。

約70機のドローンと数発の弾道ミサイルが米軍機や艦艇、あるいはイラク上空の防空部隊によって撃ち落とされたとみられる。

イスラエル国民はドローンとミサイルの襲来に困惑し、イランを非難した。

ガザ紛争をめぐる両国の対立は湾岸諸国を巻き込む戦争に発展する恐れがある。

国営イラン通信(IRNA)は14日、ライシ(Ebrahim Raisi)大統領に近い高官の話しとして、「イスラエルとの全面戦争は望んでいないが、領事館に対するいわれのない攻撃への正当な報復に反撃するのであれば、最悪の事態もあり得るし、恐れていない」と伝えている。

ホワイトハウスはバイデン氏とネタニヤフ氏が事態を沈静化させる方法について議論したと述べている。

しかし、ホワイトハウスは「ネタニヤフ氏に全面戦争を避けるよう警告したか」いうメディアの質問に答えず、「イスラエルが必要な措置を取る」とだけ述べた。

カービー(John Kirby)戦略広報調整官はこの日、米国のテレビ局に相次いで出演し、「米国はイスラエルに対し、より広範な紛争を回避するよう強く求めていることを明確にした」と繰り返した。

またカービー氏は同じメッセージを外交ルートを通じてイランに送ったと述べた。

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