米財務省、トルコの銀行を制裁対象に、イランへの圧力強化で金融包囲網拡大
米国は現在、イラン産原油の輸出抑制や制裁回避網の遮断を進めており、その結果、イランの石油輸出や外貨獲得能力は大きく低下している。
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米国政府は4日、イランへの圧力を強化するため、トルコの投資銀行「ゴールデン・グローバル銀行」と関連子会社2社に制裁を科した。米財務省はこれらの企業がイランによる制裁回避を支援し、中国から得た原油収入の移転や資金取引を仲介していたとしている。対象企業は財務省の対外資産管理局(OFAC)の制裁リストに追加され、米ドル決済網や米国金融システムへのアクセスが遮断されることになる。
財務省によると、ゴールデン・グローバル銀行はイラン革命防衛隊(IRGC)やその精鋭組織「コッズ部隊」に関連する資金移動を支援し、数千万ドル規模の取引に関与していたとされる。特に、中国によるイラン産原油の購入代金をトルコ経由で処理し、現金や金(ゴールド)への換金を助けるなど、イランの「影の金融網」の一部として機能していた疑いがある。米国はこうした第三国の金融機関を通じた制裁逃れを阻止することで、イラン経済への打撃を狙っている。
ベッセント(Scott Bessent)財務長官は今回の制裁について、イランを国際金融網から切り離すための継続的な取り組みの一環であると説明した。米政府は8月以降、イランと取引を行う外国企業や金融機関に対し「二次制裁」を段階的に拡大しており、今後も毎週のように新たな制裁を発表する方針を示している。対象は銀行を中心に広がる見通しで、各国の金融機関に対し「イランとの取引継続か、米ドル市場へのアクセス維持か」の選択を迫る構図となっている。
米国は現在、イラン産原油の輸出抑制や制裁回避網の遮断を進めており、その結果、イランの石油輸出や外貨獲得能力は大きく低下している。一方で、イラン側は十分な外貨準備を保有していると主張し、圧力には屈しない姿勢を示している。
今回の制裁はイランへの圧力だけでなく、米国とトルコの関係にも影響を及ぼす可能性がある。過去にはトルコ国営銀行ハルクバンクが対イラン制裁違反をめぐって米国で訴追され、両国関係の緊張要因となった経緯がある。
今回の措置は米国が同盟国を含めて制裁逃れを容認しない姿勢を改めて示したものと言える。
