SHARE:

レバノン・ヒズボラ武装解除問題、イギリスやイタリアが確認する枠組み協議中

イスラエル軍は現在、レバノン南部に約10キロ入り込んだ「緩衝地帯」を占拠しており、ヒズボラが武装解除するまで撤退しない姿勢を示している。
2026年8月11日/レバノン南部のイスラエル国境近く(ロイター通信)

イスラエルとレバノンがイスラム教シーア派組織ヒズボラの武装解除を検証する仕組みへの参加候補として、イギリス、イタリア、スイス、インドネシアの4カ国を選定したことが分かった。ロイター通信によると、米国の仲介で今月上旬にイタリア・ローマで行われた協議で候補国が浮上した。

各国は検証制度の範囲を定めたり、要員を派遣したり、武器の破棄状況を確認する現地活動に参加したりする可能性がある。協議はまだ初期段階で、どの国が参加するかは決まっていない。

今回の構想は6月下旬にイスラエルとレバノンが合意した米国仲介の枠組みの一環である。同枠組みではヒズボラの武装解除と連動して、イスラエル軍がレバノン南部から段階的に撤退することになっている。イスラエル軍は現在、レバノン南部に約10キロ入り込んだ「緩衝地帯」を占拠しており、ヒズボラが武装解除するまで撤退しない姿勢を示している。

検証の具体的な方法をめぐっては難題が残る。ロイターによると、南レバノンの全集落を調査し、武器が存在しないことを確認する案が検討されている。イスラエルは民家への立ち入り検査も求めているが、レバノン軍は緊張の激化やヒズボラとの対立を招く恐れから私有地の捜索に慎重な姿勢を取ってきた。捜索には個別の令状が必要になる可能性もある。外国部隊の移動範囲や検査権限をどこまで認めるかも今後の焦点となる。

外国部隊をレバノンに展開するには、その法的根拠や任務も定めなければならない。現時点では、レバノン政府が外国部隊を正式に招請し、イスラエル側も認める枠組みが有力とされる。一方、米国とイスラエルは国連の関与を受け入れにくいとみられ、欧州諸国もトランプ(Donald Trump)米大統領が提唱する「平和委員会」による管理・監督には反発する可能性がある。

イギリスとスイスは安定化や緊張緩和への協力に前向きな姿勢を示しているという。武装解除の検証はイスラエル軍の撤退と地域の安定を左右する重要な工程となるだけに、参加国の決定と任務の具体化が今後の交渉の鍵を握ることになりそうだ。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ