イエメン・フーシ派が紅海でサウジタンカーを攻撃、原油価格1バレル=100ドル突破
今回の攻撃は中東情勢の緊張が続く中でエネルギー輸送の要衝である紅海の安全を大きく揺るがす事態となり、国際原油価格は1バレル=100ドルを突破した。
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イエメンの親イラン武装組織フーシ派は23日、紅海を航行していたサウジアラビアの石油タンカー2隻を攻撃したと発表した。攻撃を受けたタンカーでは火災が発生したものの、死傷者は確認されていない。
今回の攻撃は中東情勢の緊張が続く中でエネルギー輸送の要衝である紅海の安全を大きく揺るがす事態となり、国際原油価格は1バレル=100ドルを突破した。市場では原油供給への懸念が急速に高まり、世界経済への影響も警戒されている。
フーシ派はサウジ関連船舶に対する独自の海上封鎖措置を実施していると主張し、今回のタンカー攻撃はその一環だと説明した。紅海南端の要衝バブ・エル・マンデブ海峡は欧州とアジアを結ぶ主要な海上輸送路であり、世界の石油輸送や物流を支える重要な航路である。この海域で攻撃が相次げば、多くの船舶が迂回航路を選択せざるを得なくなり、輸送費や保険料の上昇につながる恐れがある。
これを受けてトランプ(Donald Trump)米大統領は23日、フーシ派を支援するイランに対し「大規模な軍事的報復」を行うと表明した。トランプ氏はフーシ派の攻撃について、イランの支援なしには実行できないとの認識を示し、イランが攻撃の責任を負うべきだと強調した。
米軍はイラン国内への攻撃を2週間継続しており、イラン側もヨルダンやクウェートにある米軍関連施設を攻撃するなど、応酬が激化している。
軍事衝突の拡大を受け、エネルギー市場は敏感に反応した。国際指標となる原油価格は1バレル100ドルを超え、エネルギー価格の上昇が世界的なインフレ圧力を強めるとの懸念が広がった。海上輸送の混乱が長期化すれば、原油だけでなく各種資源や物流にも影響を与える可能性が高まる。市場関係者は、中東の主要な海上輸送路であるホルムズ海峡に加え、紅海でも航行リスクが高まれば、世界経済への打撃はさらに大きくなるとみている。
一方、米国内では中東への軍事関与を巡る議論も続いている。連邦議会下院では、トランプ政権による対イラン軍事行動を制限する決議案が可決されたものの、上院で否決され成立には至らなかった。
中東情勢の悪化は安全保障だけでなく、原油価格や物価上昇を通じて各国経済にも深刻な影響を与える可能性が高く、国際社会は事態のさらなるエスカレーションを懸念しながら状況を注視している。
