トランプ氏「イランとオマーンがホルムズ海峡を支配することはない」
トランプ政権はこれまで、イランに対する制裁強化と軍事的圧力を背景に交渉を進めてきたが、核開発問題や海峡の管理権といった核心的な争点で隔たりが大きく、妥結には至っていない。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は27日、イランとオマーンがペルシャ湾の要衝であるホルムズ海峡の管理を担うとするイランメディアの報道を否定し、「いかなる国家も同海峡を支配することは認めない」と強調した。一方で、イランとの和平協議はなお合意に至っておらず、交渉は難航している。
問題となっているのは、イラン国営メディアが報じた暫定的な合意案である。この案では、米国とイスラエルによる軍事作戦を受けて混乱が続く中、ホルムズ海峡の商業航行を1カ月以内に戦前水準へ回復させることが想定されていた。その見返りとして、米軍は周辺地域から撤退し、イランに対する海上封鎖を解除する内容が含まれていたとされる。また、イランとオマーンが共同で船舶交通を管理する構想も示されていた。
しかしトランプ氏はこの報道を一蹴。海峡は国際水域であり、特定国家が管理権を持つことは認められないとの立場を改めて示した。その上で、オマーンがイランとの調整を進める形で管理に関与する動きがあることについても強い警戒感を示し、「一方的な管理は受け入れられない」と述べた。
ホルムズ海峡は世界の原油や液化天然ガスの2割が通過する要衝であり、地域情勢の緊張は世界のエネルギー市場に直結する。実際、米イスラエル・イラン間の軍事衝突以降、同海峡の通航量は大幅に減少し、エネルギー価格の高騰を招いた。進行中の間接協議もこの航路再開をめぐる国際的な圧力の中で進められている。
トランプ政権はこれまで、イランに対する制裁強化と軍事的圧力を背景に交渉を進めてきたが、核開発問題や海峡の管理権といった核心的な争点で隔たりが大きく、妥結には至っていない。トランプ氏は「イランは合意を望んでいるが、米国が受け入れ可能な条件には達していない」と述べ、現時点で譲歩する考えがないことを示唆した。
一方、イラン側は制裁解除や主権的な海上権益の承認を求めており、ホルムズ海峡の運用をめぐる立場の違いは依然として埋まっていない。イラン当局は限定的ながら一部船舶の通航を認めていると主張するものの、戦前と比べると取引量は大幅に減少している。
さらに湾岸地域では仲介役を担うオマーンの役割も焦点となっている。同国は米国とイランの間の外交チャネルとして長年機能してきたが、今回の構想では海峡管理への関与が取り沙汰され、米側との緊張要因にもなっている。
こうした中、トランプ政権内でも「交渉の見通しは不透明」との見方が強まっている。トランプ政権は「合意は可能だが条件次第」との立場を維持しているものの、現状では双方の主張は平行線をたどっており、ホルムズ海峡をめぐる対立は解決の糸口が見えない状況にある。
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