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イラン国営テレビ「米国が条件を満たせばホルムズ1カ月以内に正常化」

仮に合意文書がまとまったとしても、実際の履行には相当な時間と相互不信の解消が必要になるとの見方が強い。
2026年5月27日/ペルシャ湾に停泊する貨物船(ロイター通信)

国営イラン通信(IRNA)は27日、政府当局者の話しとして、「米国との協議で一定の条件が合意されれば、ホルムズ海峡の航行を1カ月以内に正常化できる」と報じた。それによると、両国は覚書案について協議を続けており、米軍の地域からの撤退やイラン船舶への海上封鎖解除と引き換えに、イラン側が海峡の商業航行を戦争前の水準まで回復させる内容が含まれているという。

ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、ペルシャ湾産油国からの輸出ルートとして極めて重要な位置を占める。2月末に始まった米イスラエルとイランの軍事衝突を受け、イランは外国船舶の通航を制限し、世界のエネルギー市場に深刻な混乱をもたらしてきた。タンカーの航行停止や保険料高騰によって原油価格が急騰し、各国経済に影響が広がっている。

今回の報道では、覚書案が成立した場合、イランがオマーンと協力しながら海峡の航行管理を担うとされる。一方で、軍艦の通航は対象外となる可能性があり、最終合意にはなお多くの課題が残されている。特に米側はイランの核開発計画の完全停止を求め、イラン側は制裁解除や安全保障面での確約を重視しているとみられる。ホワイトハウスは国営テレビの報道内容について、「完全な捏造」と否定し、双方の主張には依然として大きな隔たりがある。

ただ、市場は停戦への期待感を敏感に受け止めた。報道を受けて国際原油価格は一時5%以上下落し、米国株式市場も上昇した。投資家の間では、ホルムズ海峡の再開が実現すれば、エネルギー供給不安が和らぎ、インフレ圧力の低下につながるとの見方が広がっている。

一方で、現地では軍事的緊張が続く。米軍は中東地域に多数の兵力を展開、イラン側も最近の米軍攻撃を「停戦違反」と非難している。専門家の間では、仮に合意文書がまとまったとしても、実際の履行には相当な時間と相互不信の解消が必要になるとの見方が強い。世界経済への影響が大きいだけに、今後の協議の行方が注目されている。

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