イスラエル軍、レバノン南部で地上作戦拡大、イエローライン越える
イエローラインはレバノン南部においてイスラエル軍が引いた実効支配ラインであり、停戦後の「緩衝地帯」として機能してきた。
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イスラエル軍は26日、レバノン南部での地上作戦を、同軍が設定した停戦後の境界線「イエローライン(停戦合意に基づくイスラエル軍の撤退ライン)」を越えて拡大した。これにより、先月の米国仲介による停戦合意以降も続くイスラエルとヒズボラの衝突は、さらに激化する局面に入った。
イエローラインはレバノン南部においてイスラエル軍が引いた実効支配ラインであり、停戦後の「緩衝地帯」として機能してきた。しかしイスラエル軍はこの線の南側にとどまらず、戦略的拠点の確保やヒズボラの軍事インフラ破壊を目的に、段階的に作戦範囲を拡大している。今回の動きはその流れをさらに推し進めるものとなった。
イスラエル側はレバノン南部における地上部隊の展開を通じて、北部国境地域の安全確保を強化する方針を示している。イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はヒズボラの攻撃能力を無力化し、イスラエル北部の住民を守るために必要な措置だと強調してきた。また軍はヒズボラの自爆ドローンなど、新たな攻撃手段への対抗策も進めているとされる。
一方、レバノン政府やヒズボラはイスラエル軍の進出を停戦違反とみなし、反発を強めている。ヒズボラはロケット弾やドローンによる攻撃を継続し、南部国境地帯で攻撃の応酬が続いている。イスラエル軍はこれに対し、空爆や砲撃で応戦し、南レバノンやベカー高原など広範囲にわたる軍事行動を展開している。
今回の衝突激化の背景には3月以降続く地域的な軍事緊張の高まりがある。イスラエルは当初、ヒズボラの軍事拠点破壊と国境防衛強化を目的に限定的な地上作戦を開始したが、戦闘の長期化に伴い作戦規模は拡大傾向にある。また、米国が仲介する停戦枠組みも完全には機能しておらず、断続的な攻撃の応酬が続いている。
レバノン当局によると、3月以降の戦闘による死者は3000人を超え、100万人以上が避難を余儀なくされている。イスラエル側でも複数人が死亡するなど、消耗戦の様相を呈している。
外交面では停戦維持や交渉再開を模索する動きもあるが、現地の軍事行動はそれとは逆行する形で拡大している。イエローラインを越えた今回の作戦拡大は停戦後の現状維持からより攻撃的な戦略への転換を示すものであり、今後の衝突激化と地域不安定化をさらに強める可能性が高い。
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