IAEA「シリアの秘密原子炉、核兵器用物質を製造可能だった」旧政権下の核活動を確認
IAEAが加盟国向けにまとめた報告書によると、破壊された施設は建設中の原子炉で、燃料もシリア国内で製造されていた。
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国際原子力機関(IAEA)のグロッシ(Rafael Mariano Grossi)事務局長は7日、シリア東部デリゾール県でイスラエル軍の空爆によって破壊された原子炉について、核兵器に利用可能な核物質を迅速に製造できるタイプだったと明らかにした。原子炉は当時、ほぼ完成しており、IAEAはシリアが核活動を申告すべきだったとの判断を改めて示した。
IAEAが加盟国向けにまとめた報告書によると、破壊された施設は建設中の原子炉で、燃料もシリア国内で製造されていた。グロッシ氏は、この原子炉が核兵器の製造に直接利用できる核分裂性物質を効率的に生産できる設計だったと説明し、核拡散上の重大な懸念だったと指摘した。一方、当時のアサド政権が実際に核兵器の製造を意図していたかについては、現時点で判断できないとしている。
今回の調査ではアサド前政権下で秘密裏に進められていた核関連活動について、新たな情報も確認された。IAEAはこれまで、デリゾールの施設について、未申告の原子炉だったとの見解を示していたが、今回の調査でその評価を再確認した形となる。また、原子炉の燃料として使われることを主目的とした天然ウラン金属約73トンも見つかった。
一方、2024年末のアサド政権崩壊後、シャラア暫定政権はIAEAとの協力姿勢を強めている。IAEAによると、当局は調査に必要な情報や施設へのアクセスを提供しており、これによって過去の核活動に関する長年の問題について、確認と解決が進んだという。グロッシ氏はシリアの透明性と協力を歓迎すると表明した。
今回の調査結果は、2007年のイスラエルによる空爆から約19年を経て、当時の施設が持っていた核拡散上の潜在的リスクを改めて浮き彫りにした。ただし、施設が実際に核兵器製造へ転用されたことを示すものではなく、IAEAも当時のシリア側の意図については断定していない。
今後は発見された核物質の管理と、シリアの核関連活動を国際的な監視下に置くことが課題となる。
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