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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は7日午後の時点で5万2771人、負傷者は11万8822人となっている。
2025年5月7日/パレスチナ自治区、ガザ市、遺体を運ぶ人々(AP通信)

イスラエル軍が7日、パレスチナ・ガザ地区全域を空爆・砲撃し、過去24時間でジャーナリスト2人を含む少なくとも92人が死亡、200人以上が負傷した。保健当局が明らかにした。

それによると、北部、ガザ市、南部の広い範囲で空爆や砲撃が確認され、大勢が瓦礫の下敷きになったという。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは当局者の話しとして、「実際の死傷者数はもっと多いとみられ、多くの子供や女性を含む92人が死亡し、数十人が倒壊した建物の下敷きになった」と報じた。

イスラエル軍はコメントを出していない。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は7日、生きていると思われていた3人の人質の生存について、「ハマスはウソをついている可能性がある」と述べた。

トランプ(Donald Trump)米大統領は前日、「生存しているとされる24人の人質のうち21人しか生きていないという情報がある」と明らかにしていた。

ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。

トランプ氏の発言は人質の解放を求めるイスラエル市民をパニックに陥れた。

一方、米国の慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」は7日、ガザ地区での活動を停止したと明らかにした。

WCKは「ガザで食事を作ったりパンを焼いたりするための物資が底をついた」とSNSに投稿。「飲料水を配給することでパレスチナ人を支援し続けるが、イスラエルが封鎖を解除しない限り、食料配給を再開することはできない」と強調した。

またWCKは「食料と調理用燃料を積んだWCKのトラックは3月初旬からガザ国境で待機している。またヨルダンとエジプトでも追加の食料と機材を運び込む準備ができている」と述べ、イスラエルに国境封鎖を解除するよう求めた。

イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。

ガザ当局は4月26日~5月2日の間に少なくとも57人が餓死し、その多くが子供であったと報告している。

イスラエルは国連を含む機関が大量の援助物資がイスラム組織ハマスの手に渡るのを容認していると非難。ハマスが民間人向けの物資を押収し、自軍のために使用していると主張している。

ネタニヤフ政権は4日の閣議でガザ地区での軍事作戦を拡大する計画を承認。計画にはガザの「征服」および住民の移住促進が含まれている。

イスラエルはガザを征服したうえで、領土を保持し、パレスチナ人をガザ南部に強制移住させ、民間警備会社とともに援助物資を配給・管理するとしている。

またイスラエルはこの計画に先立ち、数万人の予備兵を招集中だ。ネタニヤフ氏は「この計画は数段階に分けて実施され、トランプ大統領が今月末にこの地域への訪問を終えてから実行に移す」と主張している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は7日午後の時点で5万2771人、負傷者は11万8822人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

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