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60カ国が国際海峡の通航料に反対、航行の自由を支持、ホルムズ海峡めぐる対立を背景に

宣言は、航行の自由を維持するための防御的かつ緊張を高めない多国間の取り組みを支持すると表明した。
2026年10月12日/オマーン・ムから撮影したホルムズ海峡(ロイター通信)

欧州連合(EU)加盟国や日本、オーストラリア、英国など約60カ国は12日、国際航行に利用される海峡で通航料を徴収したり、船舶の通過を制限したりする措置に反対する共同宣言を支持した。国際海峡における航行の自由を守る姿勢を明確にし、国際法に反する料金徴収や差別的な規制を認めない方針を打ち出した形だ。

宣言は、航行の自由を維持するための防御的かつ緊張を高めない多国間の取り組みを支持すると表明した。そのうえで、国際航行に使われる海峡で、合法的な通航を妨げたり損なったりする措置に反対すると明記した。具体的には、手数料や通航料の徴収、差別的な制限、事前許可の義務化、そのほか通航を妨害する条件などを挙げた。

今回の宣言の背景には、中東情勢の緊迫化とホルムズ海峡をめぐる対立がある。同海峡はペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ要衝で、世界の原油や液化天然ガス(LNG)の輸送に欠かせない。通航が制限されれば、エネルギー供給や国際貿易、物流網に大きな影響が及ぶ。

イランはこれまで、ホルムズ海峡の管理に関与し、船舶からサービス料などを徴収する構想を示してきた。これに対し、米国などは、国際海峡の通航に一方的な料金や制限を設けることは認められないとの立場を示している。オマーンを含む湾岸諸国の間では、海峡の管理や航行の安全をめぐる協議も続いているが、通航料の扱いは依然として対立点となっている。

国際海峡の通航権については、UNCLOS(海洋法に関する国際連合条約)が法的枠組みを定めている。国際航行に利用される海峡では、一定の条件の下で船舶が通過できる権利が認められており、沿岸国による一方的な制限には国際法上の問題が生じる可能性がある。ただし、個別の措置が合法かどうかは、海峡の地理的条件や適用される法規範などを踏まえて判断される。

今回の共同宣言は、各国が航行の自由を守るために連携する意思を示したものだが、具体的な執行措置や制裁を新たに設けるものではない。実際に通航料の徴収や航行制限が試みられた場合、参加国がどのような外交的・実務的対応を取るかは明らかになっていない。

国際海峡の安定した利用は、エネルギー安全保障と世界経済を支える基盤の一つだ。60カ国の共同姿勢が、ホルムズ海峡を含む重要航路の緊張緩和や、国際法に基づく海上秩序の維持につながるかが注目される。

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