インドネシア大統領、山火事対策の強化を指示、「煙害」で周辺国の批判拡大、呼吸器疾患も急増
プラボウォ氏は関係当局との会合で、全国の消火活動を強化するために必要な資源をすべて投入するよう指示した。
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インドネシアのプラボウォ(Prabowo Subianto)大統領は13日、国内各地で続く森林・泥炭地火災への対応を強化するため、消火活動に追加の資源を投入するよう指示した。火災による煙害は国内にとどまらず、シンガポールやマレーシアにも広がっており、周辺国からインドネシア政府の対応を批判する声が強まっている。
政府の発表によると、プラボウォ氏は関係当局との会合で、全国の消火活動を強化するために必要な資源をすべて投入するよう指示した。
今回の山火事はエルニーニョ現象による極端な乾燥と高温が一因となっている。欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、インドネシアの火災に伴う温室効果ガス排出量は約1カ月にわたり世界最多となり、直近7日間では世界全体のほぼ半分を占めた。
健康被害も深刻化している。インドネシア保健省の統計では、火災に関連する呼吸器疾患の患者数は10月12日時点で27万7075人に達した。9月9日時点の11万3336人から2倍以上に増加した計算だ。隣国のマレーシアとシンガポールでも大気質が悪化し、マレーシアでは複数の州で学校が休校となった。
被害面積についても、深刻な状況が浮かび上がっている。政府の公式データによると、焼失面積は7月時点の約20万2000ヘクタール(2020平方キロ)から更新されていない。一方、地元の環境保護団体は2026年1~8月の焼失・被害面積を63万7000ヘクタール超と推計し、別のNGOは約90万ヘクタールに達したとみている。
マレーシアとシンガポールは消火活動への支援を申し出たが、インドネシア政府は外国からの支援受け入れや国家災害宣言について、具体的な協議を進めていない。政府高官は自国で対応可能との認識を示す一方、マレーシア側からは、国境を越えてPM2.5を拡散させる状況は容認できないとの批判が出ている。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は11月の外相関連会合で「越境煙害」を協議する予定だ。森林火災の拡大を抑え、住民の健康と周辺国の大気環境を守るため、インドネシアの消火体制と地域間協力が問われている。
