ホルムズ海峡の船舶攻撃、10月は過去最多、原油輸送への脅威拡大
2026年10月に確認または報告された船舶への攻撃は28件に達し、記録上、月間で過去最多となった。
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中東の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡と周辺海域で、商船への攻撃が急増している。米シンクタンク「ワシントン近東政策研究所(WINEP)」の集計によると、2026年10月に確認または報告された船舶への攻撃は28件に達し、記録上、月間で過去最多となった。2月28日にイラン戦争が始まって以降の累計は113件に上る。
国際海事機関(IMO)の統計でも、戦争開始以降、ホルムズ海峡を含む中東海域で120件の事案が記録されている。攻撃によって損傷した大型原油タンカーは30隻を超え、うち11隻が10月に被害を受けた。超大型原油タンカーは1隻当たり約200万バレルの原油を運ぶ能力があり、被害船は世界の同型船隊900隻超の約3.5%に相当する。
ギリシャの海運コンサルタント会社マリスクスによると、10月5~11日の1週間だけで12隻が攻撃され、戦闘開始以来、週単位で最多となった。船主が日額100万ドルを超える運賃や、中東産原油の値引き販売に引かれて湾岸地域での積み荷を増やす中、危険も高まっている。
WINEPはイランが船舶への攻撃を強めることで、原油輸送の回復を妨げ、11月の米中間選挙を前に世界のエネルギー市場への圧力を維持しようとしていると分析する。
一方、英国海運貿易オペレーション(UKMTO)は船会社からの自主的な情報提供が不十分なため、被害の全容を把握できていないと指摘する。攻撃の実態が統計に十分反映されていない可能性もあり、海上輸送の安全確保と原油供給の安定化は一段と難しくなっている。
