サウジ、イエメンを大規模空爆、フーシ派も報復攻撃、戦火が中東全域へ拡大
ロイター通信によると、サウジアラビアは今週、イエメン領内を少なくとも450回空爆した。
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中東情勢が一段と緊迫している。サウジアラビア軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する空爆を強化する一方、フーシ派もサウジ領内へドローンやミサイルによる攻撃を続けており、両者の軍事衝突が激化している。背景にはイラン戦争を軸に、中東各地へ戦線が広がっている状況がある。
ロイター通信によると、サウジアラビアは今週、イエメン領内を少なくとも450回空爆した。これに対しフーシ派はサウジ国内の複数の地域を攻撃し、紅海沿岸の石油関連施設なども攻撃対象となっている。フーシ派はサウジ南部のハミス・ムシャイトにある空軍基地への攻撃を主張しているほか、サウジ側も越境攻撃を確認している。
緊張の高まりを象徴するのが、イスラム教の聖地メッカ周辺へのドローン飛来だ。サウジ主導の連合軍は16日、フーシ派が発射したドローンをメッカ南方で迎撃・破壊したと発表した。連合軍報道官はメッカへの攻撃を「越えてはならない一線」と位置づけ、フーシ派へのさらなる攻撃を警告した。フーシ派はメッカや宗教施設を標的にしたものではないと否定している。
サウジでは15日にもメッカやジッダを含む広い範囲で警戒情報が発令された。メッカで戦闘に関連した警戒情報が出るのは今回の戦争拡大後初めてとみられる。
軍事衝突はエネルギー供給にも影響している。フーシ派による攻撃などを受け、サウジの主要な石油輸送インフラが損傷し、紅海の港からの輸送にも影響が出ている。一方、サウジはオマーン経由で原油輸出を増やすなど、供給への影響を抑える対応を進めている。
さらに、フーシ派は紅海沿岸やバブ・エル・マンデブ海峡周辺で支配地域を拡大している。この海峡は世界の海上輸送の要衝であり、戦闘の長期化は中東の安全保障だけでなく、原油や海運を通じて世界経済にも影響を及ぼす可能性がある。
