サウジ軍がイエメン・フーシ派の弾道ミサイルを迎撃、緊張高まる
サウジ国防当局によると、フーシ派は複数のミサイルを発射、軍の防空システムがこれを迎撃し、人的被害や物的損害は確認されていない。
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サウジアラビアは13日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が同国南部に向けて発射した弾道ミサイルを迎撃したと発表した。2022年以降、大規模な戦闘を抑えてきたサウジとフーシ派の停戦状態が試される形となり、中東地域で緊張が高まっている。
サウジ国防当局によると、フーシ派は複数のミサイルを発射、軍の防空システムがこれを迎撃し、人的被害や物的損害は確認されていない。ミサイル発射はフーシ派が支配するイエメンの首都サヌア国際空港をめぐる対立が背景にあるとみられている。
フーシ派はサウジがサヌア空港の滑走路を空爆し、イランから到着予定だった航空機の着陸を阻止したと主張している。これに対し、サウジを支援するイエメン政府は航空機の運航手続きや安全保障上の問題を理由に滑走路を標的にしたと説明した。イランの航空機は最終的に、フーシ派の支配地域にあるホデイダ空港へ向かった。
今回のミサイル発射は長期間続いてきたイエメン情勢の不安定さを改めて浮き彫りにした。イエメンでは2014年以降、フーシ派と国連の承認を受ける政府の対立が続き、2015年にはサウジ主導の軍事介入が始まった。内戦により40万人近くの民間人が犠牲となり、深刻な人道危機が発生、2022年に国連仲介の停戦が成立して以降、サウジとフーシ派の直接的な衝突は大幅に減少していた。
今回の衝突は停戦の脆弱さを示している。フーシ派はサウジによる攻撃への報復を示唆し、今後さらなるミサイル攻撃や対抗措置に発展する可能性がある。国連のイエメン担当特使も緊張の高まりに懸念を表明し、対話による問題解決を呼びかけている。
また、今回の衝突はイランとサウジの地域的な対立とも関連している。フーシ派はイランから支援を受けているとされ、紅海周辺の安全保障や中東全体の緊張にも影響を及ぼす可能性がある。特に、イランと米国との対立が続く中で、イエメン情勢の悪化が地域紛争の拡大につながることへの警戒が強まっている。
サウジ政府は今回のミサイル迎撃を通じて防空能力を示す一方、フーシ派との全面衝突は避けたい考えとみられる。
