SHARE:

サウジ連合軍、イエメン・ホデイダのフーシ派拠点を空爆

今回の空爆はフーシ派によるサウジ本土や紅海周辺での攻撃が相次ぐ中で行われた。
中東イエメン・ホデイダ、イスラエル軍の空爆(Getty Images)

サウジアラビア主導の有志連合は24日、イエメン西部ホデイダにある親イラン武装組織フーシ派の軍事拠点を空爆した。フーシ派系メディアがホデイダ市内や周辺地域が攻撃を受けたと報じた。一方、有志連合は攻撃対象について、軍事施設であり、フーシ派の軍事能力を低下させることが目的だったと説明している。

今回の空爆はフーシ派によるサウジ本土や紅海周辺での攻撃が相次ぐ中で行われた。

有志連合によると、攻撃ではミサイル発射施設やドローン関連設備、武器保管庫などが標的となった。これらの施設はサウジや国際海運に対する攻撃に利用されていたとしており、自衛措置として空爆を実施したと強調した。一方、フーシ派は攻撃を「侵略行為」と非難し、報復を示唆している。現時点で人的被害など詳細は明らかになっていない。

イエメンでは2022年に停戦が成立して以降、大規模な戦闘は抑制されてきた。しかし、2026年に入り地域情勢が急速に悪化している。フーシ派はイランとの連携を強めながら、サウジの空港や石油関連施設への攻撃を再開したほか、紅海でサウジ船舶への攻撃を実施し、サウジに対する海上封鎖を宣言した。こうした動きを受け、サウジ側は外交努力だけでは安全保障を確保できないと判断し、軍事的対応に踏み切ったとみられる。

ホデイダは紅海に面したイエメン最大級の港湾都市で、人道支援物資の搬入口として重要な役割を担う一方、フーシ派にとっても兵器や物資の補給拠点となっている。このため、軍事目標への攻撃であっても港湾機能や民間インフラへの影響が懸念されており、国際機関は民間人保護の徹底を求めている。

今回の空爆の背景には、米国とイランの対立激化がある。イランの支援を受けるフーシ派がサウジへの圧力を強めたことで、イエメン内戦は再び地域全体を巻き込む構図となりつつある。

国連やオマーン、パキスタンなどが仲介を試みているものの、和平交渉は停滞しており、停戦が崩壊する可能性も指摘されている。専門家の間では、紅海とインド洋を結ぶ要衝バブ・エル・マンデブ海峡の通航や世界のエネルギー供給への影響も含め、中東情勢が新たな不安定化局面に入ったとの見方が広がっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします