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「紅海の安全確保」目指すサウジ、関係各国と協議、イエメン・フーシ派の商船攻撃続く中

紅海は欧州とアジアを結ぶ世界有数の海上交通路であり、スエズ運河を経由する国際貿易の大動脈となっている。
バブ・エル・マンデブ海峡の概観(ロイター通信)

サウジアラビアがイエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での船舶攻撃を受け、航行の安全確保を目的とする地域連合の結成に向けて各国との協議を進めていることが分かった。ロイター通信が29日に報じた。

紅海ではフーシ派による商船への攻撃が相次ぎ、世界の海上物流に深刻な影響を及ぼす懸念が強まる中、サウジは欧米や中東諸国などと連携し、紅海とアデン湾、そして要衝バブ・エル・マンデブ海峡の安全確保を目指す構えだ。

ロイターによると、サウジ政府はここ数週間にわたり、米国をはじめとする同盟国や地域の関係国と非公式協議を重ねている。新たな枠組みでは、情報共有や監視活動、護衛体制の強化などを柱とし、フーシ派による商船への攻撃抑止を図ることが検討されている。ただし、実際に各国の軍艦が共同で活動するかどうかや、具体的な指揮系統などについては決まっていないという。

紅海は欧州とアジアを結ぶ世界有数の海上交通路であり、スエズ運河を経由する国際貿易の大動脈となっている。しかし、フーシ派は2023年末以降、パレスチナ・ガザ地区での戦闘を理由に、イスラエルや欧米と関係がある商船へのミサイルや無人機による攻撃を繰り返してきた。

米英両軍はこれに対抗してフーシ派拠点への空爆を実施したものの、その後も攻撃は断続的に続き、多くの海運会社が紅海航路を避け、アフリカ南端の喜望峰を経由する航路に切り替えている。

フーシ派は米国とイランの対立が激化する中、紅海での攻撃を再び活発化させ、複数のタンカーが損傷するなど緊張が高まっている。航路変更によって輸送日数は10日前後延び、燃料費や保険料の上昇も重なって海運コストが増加している。物流の混乱は世界経済やエネルギー市場にも影響を及ぼすため、各国は紅海の安全確保を重要課題と位置付けている。

サウジアは2015年からイエメン内戦でフーシ派と対峙してきたが、近年は中国の仲介によるイランとの国交正常化や、フーシ派との停戦協議を通じて緊張緩和を進めてきた。そのため、今回の構想でもフーシ派との全面的な軍事衝突は避けつつ、国際協力によって海上交通の安全を維持したい考えとみられる。

紅海情勢は中東全体の安全保障だけでなく、世界のサプライチェーンにも直結する問題となっている。今後、サウジの呼びかけにどの国が参加するのか、また新たな国際的な安全保障の枠組みが実現するかどうかが注目される。

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