◎パレスチナ自治政府はイスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸地区の一部を統治している。
パレスチナ自治政府のアッバス議長(Getty Images)

パレスチナ自治政府のアッバス(Mahmoud Abbas)議長が28日、新内閣を発足させた。

20年近く自治政府を率いる88歳のアッバス氏は新内閣を承認する政令に署名。閣僚に有名人はいない。

アッバス氏は今月初めガザ地区の戦後ビジョンの一環として自治政府の改革を求める米国の圧力を受け、投資基金総裁のムスタファ(Mohammad Mustafa)氏を次期首相に指名した。

ムスタファ氏は69歳。米国で教育を受け、アッバス氏の経済顧問を務めている。

ムスタファ氏は外相も兼任する。

治安部隊を率いる内相は前与党ファタハの幹部であるアルリ(Ziad Hab al-Rih)氏が務める。

閣僚23人のうち少なくとも5人がガザ地区出身。この5人がガザにとどまっているかどうかは不明である。

自治政府はイスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸地区の一部を統治している。

イスラム組織ハマスは2007年の選挙で自治政府を破り、ガザ地区を統治。アッバス氏ら政府高官を追い出した。

自治政府はガザ紛争の停戦を目指す交渉に関与できず、蚊帳の外に置かれている。

イスラエル政府はアッバス氏を「役立たずの老いぼれ」と呼び、米国が求めるガザの改革に応じない姿勢を堅持している。

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