米民主党の上下両院奪還、ネタニヤフ首相の退陣論に拍車、イスラエル野党が攻勢

米国の外交政策の決定権は大統領にあるものの、民主党が主導する議会は公聴会や予算審議を通じてイスラエルに圧力をかける可能性がある。
2026年11月3日/米テキサス州オースティン、民主党候補の支持者(AP通信)

イスラエルの野党勢力は4日、米中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還した結果を受け、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が米国の超党派によるイスラエル支持を損なったとして退陣を求めた。イスラエル国内で政権交代を目指す野党勢力は、米国との関係悪化を首相の責任と位置付け、攻勢を強めている。

中間選挙はイスラエルの総選挙から約1週間後に行われた。イスラエルではネタニヤフ氏率いる右派連合が議会の過半数を失ったものの、最大の対抗馬であるアイゼンコット(Gadi Eisenkot)元軍参謀総長の陣営も票を伸ばせなかった。ヘルツォグ(Isaac Herzog)大統領は各党代表との協議を始め、両氏のいずれに組閣を要請するか判断する。ネタニヤフ氏は暫定首相として職務を続けている。

米国は1970年代以降、民主、共和両党の政権下でイスラエルに年間数十億ドルの軍事支援を続けてきた。しかし、ネタニヤフ氏が共和党寄りの姿勢を強めたことに加え、ガザ紛争や、今年の米イスラエルによるイラン攻撃を受け、民主党や共和党の一部でイスラエルへの支持が弱まった。

今回の中間選挙では、民主党候補が対イスラエル軍事支援への批判を争点に掲げた。トランプ(Donald Trump)大統領も投票日に、年間40億ドルの対イスラエル支援を停止すると表明した。

イスラエルの野党指導者たちは中間選挙の結果について、ネタニヤフ氏が米国内で有害な存在になったことを示していると主張。中道のラピド(Yair Lapid)前首相は、ネタニヤフ氏の続投はイスラエルの安全保障や民主主義、国際的地位を脅かすと批判した。

米国の外交政策の決定権は大統領にあるものの、民主党が主導する議会は公聴会や予算審議を通じてイスラエルに圧力をかける可能性がある。新政権の発足には数週間から数カ月かかる見通しで、組閣が失敗すれば再選挙もあり得る。

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