レバノン議会が死刑廃止法案を可決、中東初の死刑廃止国へ
レバノンでは最後の死刑執行が2004年に行われて以来、20年以上にわたって執行がない状態が続いていた。
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レバノン議会(一院制、定数128)は11日、死刑制度を廃止する法案を賛成多数で可決した。これによりレバノンは中東で初めて死刑を正式に廃止する国となる。新法では、すでに言い渡されている死刑判決もすべて終身刑に置き換える。レバノンでは2004年以降、死刑執行が事実上停止されていたが、死刑そのものは法律上存続し、殺人や反逆などの重大犯罪で死刑判決が出る可能性が残っていた。今回の採択は長年続いてきた事実上の執行停止を恒久的な法制度へと転換するものとなる。
法案は前年に提出されたもので、議会での可決に際して得票数は公表されなかった。死刑廃止をめぐっては、レバノン国内で長年にわたり人権団体などが制度の撤廃を求めてきた。7月には議会の3つの委員会が法案を共同で承認し、本会議での可決に向けた環境が整えられていた。
レバノンでは最後の死刑執行が2004年に行われて以来、20年以上にわたって執行がない状態が続いていた。しかし、死刑判決を受けた人々は死刑囚として刑務所に収容され続けていた。新制度ではこうした判決を終身刑へ変更することで、死刑執行の可能性だけでなく、死刑を法体系に残す状態そのものを終わらせる。死刑廃止をめぐる国際的な議論の中でも、長期間の執行停止から完全な制度廃止へ移行した点が重要となる。
今回の決定について、国際社会から歓迎の声が相次いだ。欧州連合(EU)はレバノンの決定を人権にとって重要な前進と評価し、地域に対する力強い模範になると表明した。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルも、死刑の一時的な執行停止を恒久的な法的保障へと転換する重要な人権上の成果だと歓迎した。
一方、レバノンでは刑務所の過密状態が深刻な問題となっており、アウン(Joseph Aoun)大統領は収容環境の改善に向けて恩赦法の制定も検討している。死刑廃止に伴う終身刑への移行が刑務所の負担をさらに増やす可能性もあり、制度変更を実効性のある司法改革につなげられるかが今後の課題となる。
