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カンボジア・米国当局、シナロア・カルテルの暗号資産ネットワークを摘発、複数人逮捕

在米国大使館によると、DEAのプノンペン事務所とニュージャージー州の担当部門がカンボジア側と連携し、シナロア・カルテルに代わって暗号資産を利用して資金を洗浄していた現地ネットワークを特定した。
メキシコ、シナロアカルテルの最高幹部である麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン容疑者(Getty Images)

カンボジアと米国の麻薬取締当局がメキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」の資金洗浄に関与したとされる暗号資産(仮想通貨)ネットワークを摘発した。カンボジア当局が21日、明らかにした。米麻薬取締局(DEA)の協力を得て、8月1~5日に首都プノンペンと隣接するカンダル州の4カ所を捜索し、700万ドル相当の暗号資産を押収したほか、複数の容疑者を逮捕した。麻薬200キロ超と、製造に使われる前駆体化学物質1トン超も押収したという。

在米国大使館によると、DEAのプノンペン事務所とニュージャージー州の担当部門がカンボジア側と連携し、シナロア・カルテルに代わって暗号資産を利用して資金を洗浄していた現地ネットワークを特定した。今回の摘発は麻薬そのものだけでなく、国境を越えて犯罪収益を移動させる金融網を断つことを狙ったものだ。

シナロア・カルテルはメキシコを拠点とし、米国向けのフェンタニルなどを製造・密輸する犯罪組織として知られる。近年は麻薬取引だけでなく、前駆体化学物質の調達や資金洗浄でも国際的なネットワークを構築している。2024年には米司法省がシナロア・カルテル関係者と中国系地下銀行網との間で、5000万ドル超の麻薬収益が資金洗浄されたとする事件を明らかにしている。

一方、カンボジアはタイ、ミャンマー、ラオスが接する「ゴールデン・トライアングル」から流入する覚醒剤などの中継地とされてきた。近年は中国系犯罪組織によるオンライン詐欺拠点も問題となっており、東南アジアが世界各地の犯罪組織にとって、麻薬や化学物質の供給だけでなく、資金管理や物流の拠点として利用される傾向が強まっている。

今回の共同摘発は中南米を拠点とする麻薬カルテルの活動が東南アジアの金融・犯罪ネットワークとも結び付いている実態を示すものだ。暗号資産の普及によって国境を越えた資金移動が容易になる中、各国当局には麻薬の押収だけでなく、犯罪収益の流れを追跡し、組織の資金基盤そのものを断つ取り組みが一層求められている。

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