ガザ和平協議、トランプ特使がハマス指導部と会談も進展なし
今回の協議の最大の焦点は、ハマスの武装解除とイスラエル軍のガザからの撤退をどの順序で実施するかという問題だ。
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トランプ(Donald Trump)米大統領の娘婿であるクシュナー(Charles Kushner)氏は17日、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相との協議を終え、ガザ紛争終結に向けた米国の和平案をめぐる2日間の中東訪問を終えた。クシュナー氏は前日にエジプトでイスラム組織ハマスの政治指導者とも会談したが、イスラエルとハマスの双方が重要な要求を譲らず、合意に向けた決定的な進展は得られなかった。
今回の協議の最大の焦点は、ハマスの武装解除とイスラエル軍のガザからの撤退をどの順序で実施するかという問題だ。トランプ政権の15項目の和平ロードマップは、ハマスの完全な武装解除とガザの非武装化を進めた上で、イスラエル軍が段階的に撤退し、国際的な安全保障部隊を展開する構想を柱としている。ハマスはこの計画に原則同意している一方、イスラエル軍による攻撃の停止や撤退を先行させるよう求めている。
これに対しネタニヤフ氏は17日、ハマスが完全に武装解除されるまでイスラエル軍は撤退しないとの立場を改めて示した。さらに、ガザの復興についても、ハマスの非武装化が完了するまでは本格的に開始しない方針を示している。イスラエル側はハマスが小火器を含むすべての武器を放棄し、軍事インフラを解体することを重視している。
一方、ハマスは米国がイスラエルに和平案を受け入れるよう圧力をかけることを求めている。ハマスが武装解除に応じる場合でも、その実施はイスラエル側の撤退や停戦と連動させるべきだとの考えが根強い。和平案の実行段階に移るためには大きな障害が残っている。
ただ、今回の協議が完全に成果を欠いたわけではない。イスラエルと米国はハマスの武装解除やガザの保健・インフラ問題を協議する作業部会を設置する方向で一致した。クシュナー氏はハマスの武器回収やガザの地下トンネル閉鎖など具体的な措置について、今後30~90日で何かしらの作業が始まる可能性を示している。
ガザでは停戦後も暴力が続いている。10月にはイスラエルで総選挙が予定されており、ネタニヤフ氏が政治的圧力を受ける中で、どこまで譲歩できるかも焦点となる。
クシュナー氏による今回の協議は、米国が和平案の実現を急ぐ姿勢を示すものだが、イスラエル軍の撤退とハマスの武装解除をめぐる溝はなお埋まっていない。
