イスラエル軍、ヨルダン川西岸ヘブロンで銃撃犯の住宅を破壊、軍事作戦でパレスチナ人3000人超が強制退去

30日に破壊された住宅には、実行犯の妻や子どもが暮らしていたが、軍事作戦によってすでに退去を余儀なくされていた。
2026年10月24日/パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区のヘブロン、建物を取り壊す重機(ロイター通信)

イスラエル軍は10月30日、占領下のパレスチナ・ヨルダン川西岸地区のヘブロンで、イスラエル兵2人を殺害したパレスチナ人銃撃犯2人の住宅を破壊した。10月23日に発生した検問所襲撃事件を受けて始まった軍事作戦の一環で、これまでに3000人以上のパレスチナ人が住居を追われている。住宅の破壊に加え、商店や道路、工場なども被害を受け、地域住民の生活に深刻な影響が出ている。

この襲撃では武装したパレスチナ人の男2人が検問所でイスラエル兵を銃撃し、2人を殺害。実行犯も現場で死亡した。これを受け、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は軍に対し、ヘブロンでの大規模作戦を命じた。政府はさらなる攻撃を防ぎ、地域住民の安全を確保するための措置と主張している。

30日に破壊された住宅には、実行犯の妻や子どもが暮らしていたが、軍事作戦によってすでに退去を余儀なくされていた。地元当局によると、軍はそのほかの住宅や商業施設、道路、工場も重機で破壊した。ヘブロン市内の出入口の大半も封鎖され、住民の移動が厳しく制限されている。医療機関へのアクセスにも支障が生じているという。

パレスチナ当局はネタニヤフ政権が右派支持層を固める目的で軍事作戦を利用していると批判する。一方、イスラエル政府は兵士への攻撃に対する治安措置と主張している。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク(Volker Turk)高等弁務官は住民の強制退去について、深刻な懸念を表明した。地区全体を破壊するという脅迫は、民族浄化の懸念も生じさせると警告している。軍事作戦の長期化は、占領地における人道状況と地域の緊張を一段と悪化させている。

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