◎イラクのカディミ首相はサウジで政府高官と会談した後、イランに移動する予定。
2020年8月17日/イラク、首都バグダッド、ムスタファ・カディミ首相(Khalid Mohammed/AP通信)

イラク首相府は25日、カディミ(Mustafa al-Kadhemi)首相がサウジアラビアに到着したと発表した。

同首相府によると、カディミ氏は政府高官と会談した後、イランを訪問する予定。

AP通信は情報筋の話を引用し、「この訪問は敵対関係にあるサウジとイランの対話を再開させることを目的としている」と報じた。

イラク首相府は声明で、カディミ氏がサウジ西部の都市ジッダに到着し、当局者と公式会談すると述べた。カディミ氏のサウジ訪問は2回目。

サウジはイエメン内戦を終結させる取り組みを主導している。一方、イランはイエメンのシーア派武装勢力フーシに兵器や戦闘員を提供している。

イエメン内戦は近代史上最悪と呼ばれる人道危機を引き起こし、1000万~2000万人が飢餓に直面している。

イエメン内戦終結を目指すサウジ・イラン会談は2021年にイラクの首都バグダッドで始まった。5回目の協議は今年4月に行われたものの、中断が決まっている。

世界最大のシーア派イスラム教国であるイランとスンニ派の大国サウジアラビアの関係は、サウジが著名なシーア派聖職者ニムル(Nimr al-Nimr)師を処刑した2016年に崩壊した。

処刑に抗議する怒れるイラン人はテヘランのサウジ公館2カ所を襲撃している。

イラクはこの両国と国境を接している。

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