イラン国民、戦争で生活苦深刻化、物価急騰で食費・教育費削減、将来の夢も断念
米国とイスラエルによる2月28日の対イラン攻撃を発端とする戦争は、イランの石油輸出や貿易、政府歳入を圧迫している。
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イランで米国との戦争による経済的打撃が広がり、国民生活が深刻な危機に陥っている。戦争は8カ月に及び、食料や住居、教育、医療などの支出を切り詰める家庭が増加。賃金の伸びが物価上昇に追いつかず、貯蓄を使い果たしたり、借金で生活費を賄ったりする人も少なくない。
米国とイスラエルによる2月28日の対イラン攻撃を発端とする戦争は、イランの石油輸出や貿易、政府歳入を圧迫している。イランによるホルムズ海峡の封鎖や、米国によるイラン港湾封鎖も経済活動を阻害し、長年の経済制裁や政策運営の失敗による問題をさらに深刻化させた。
公式統計によると、9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で約90%上昇した。食料・飲料価格の上昇率は121.8%に及ぶ。労働者階級の3人世帯に必要な最低生活費は月約336ドルと推計される一方、平均月給は自由市場の為替レート換算で約92ドルにとどまる。家賃も前年同月比で32.8%上昇し、家計を圧迫している。
雇用情勢も悪化している。春の公式失業率は9.1%に上昇し、15~24歳の若年層では4人に1人が失業状態にある。企業は輸入コストの増大や原材料、外貨不足に直面し、採用抑制や経費削減を進めている。
通貨リアルも過去1年間で価値が50%以上下落した。トルコで医学を学んでいた25歳の学生は、授業料を払えず帰国を余儀なくされた。海外留学や安定した職業への就業といった将来設計も、経済危機によって遠のいている。
生活水準の低下は、イラン政府にとって政治的なリスクになる。物価高や失業への不満は過去にも抗議活動の引き金となってきた。戦争の長期化が国民の忍耐を削る中、政府は軍事費の確保と生活必需品の輸入、公共サービスの維持という難題に直面している。
