イラン政府「米国が攻撃停止を維持する限り、報復しない」
トランプ氏は軍事作戦の停止について、「外交交渉に進展の余地を与えるための判断」と説明している。
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イランは米国がイランへの空爆を停止している限り、報復攻撃を停止する方針であることが明らかになった。イラン政府高官が26日、ロイター通信に対して明らかにしたもので、トランプ(Donald Trump)米大統領が軍事作戦を一時停止したことを受け、双方が緊張緩和に向けた姿勢を示した形となった。ただし、イラン側は米国の対応を信用しておらず、空爆が再開されれば直ちに反撃を再開する構えを崩していない。
今回の発言は、米軍がイランへの空爆を2夜連続で見送る中で行われた。米国はこれまで、ホルムズ海峡周辺での商船攻撃や地域の米軍基地への攻撃への対抗措置として、イラン国内の軍事施設などに対する空爆を続けてきた。一方、イランも周辺国に駐留する米軍基地などを標的とした攻撃を実施し、軍事的緊張が急速に高まっていた。しかし、この2日間は双方とも新たな攻撃を控えており、一時的ながら事実上の戦闘休止状態が続いている。
トランプ氏は軍事作戦の停止について、「外交交渉に進展の余地を与えるための判断」と説明している。米政府高官も、軍事的圧力を維持しつつも外交による解決を優先する考えを示しており、オマーンなどが仲介する協議を通じて緊張緩和を図る方針である。米側はイランが真剣に交渉に応じるかを見極める考えで、必要と判断すれば軍事作戦を再開する可能性も排除していない。
一方、イラン政府高官は、米国による攻撃停止を歓迎する姿勢を示しながらも、「現在の停止は戦術的な判断に過ぎない」との見方を示した。イラン側は、米国が軍事的優位を確保するために一時休止を選択した可能性があると警戒しており、恒久的な和平につながる保証はないと受け止めている。そのため、防衛体制は維持しつつ、米軍が攻撃を再開した場合には即座に報復措置を講じる方針である。
AP通信はトランプ政権が軍事作戦を停止した背景には、長期化による迎撃ミサイルなどの備蓄不足への懸念や、さらなる軍事拡大を避けたいとの判断があったと報じている。一方で、中東情勢は依然として不安定で、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での活動や、ホルムズ海峡の航行問題など、地域全体の安全保障上の課題は解消されていない。原油価格も供給不安を背景に高止まりが続いている。
今回の双方による攻撃停止は、全面衝突を回避するための重要な一歩と受け止められている。しかし、正式な停戦合意が成立したわけではなく、相互不信は依然として根強い。中東情勢は引き続き予断を許さない状況にある。
