米国が対イラン制裁強化へ、イラン「壊滅的な結果招く」
米国の措置はイラン国内だけを対象とするものではない。
.jpg)
米国とイランの対立が軍事面に加えて経済面でも一段と激しくなっている。米国の米国のベッセント(Scott Bessent)財務長官は20日、イランに対して「史上最も厳しい」制裁を科す方針を表明した。イラン経済を支える資金や貿易などを遮断し、体制に最大限の圧力をかける狙いで、具体的な制裁内容は近く発表される予定だ。
これに対しイラン側は強く反発している。イランの軍・政治指導者らは21日、米国の新たな圧力を非難し、脅威が実行されれば「壊滅的な」対応を取ると警告した。イラン国会のガリバフ(Mohammad Bagher Ghalibaf)議長も制裁計画を非難し、米国の経済的圧力を乗り越えるため、国内経済の強化や周辺国との協力を進める必要があるとの認識を示している。
米国の措置はイラン国内だけを対象とするものではない。トランプ(Donald Trump)大統領はイランに「いかなる種類の生命線」を提供する国や企業は「結果を招く」と警告しており、イランとの貿易を続ける第三国への制裁拡大も焦点となっている。特に中国はイラン産原油の最大の買い手であり、イランにとって重要な経済的支柱となっている。
すでに米国による海上封鎖の影響で、イラン産原油の輸出は大幅に落ち込んでいる。ホルムズ海峡を通る原油輸送も大きく停滞し、中国の製油業者などにも影響が及んでいる。原油供給への懸念から国際的なエネルギー価格も上昇するなど、対立の長期化は中東だけでなく世界経済にも波及する可能性がある。
米国は経済制裁によってイラン指導部への圧力を強め、さらなる軍事行動を抑えることを狙う一方、イランは経済的な締め付けに屈しない姿勢を示してきた。両国の対立が制裁と報復の連鎖に発展すれば、ホルムズ海峡を含む中東の安全保障と世界のエネルギー供給に、さらに大きな不安定要因をもたらすことになりそうだ。
