イラン、米制裁への不参加を各国に要請、ホルムズ海峡再開へ外交続く
米財務省は香港の複数の企業やエジプトの銀行などを対象に追加制裁を発表しており、イラン経済への圧力を一段と強めている。
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イラン政府は28日、米国が新たに発動した対イラン制裁を「国家テロ」と非難し、各国に対して制裁措置に従わないよう求めた。米財務省は香港の複数の企業やエジプトの銀行などを対象に追加制裁を発表しており、イラン経済への圧力を一段と強めている。イラン外務省は声明で、米国の措置に従わず、国際法を守る義務があるとの立場を示した。
一方、外交面では、長期化する戦争の出口を探る動きが続いている。カタールやパキスタンなどの仲介国は要衝ホルムズ海峡の航行再開を主要な議題として協議を進めている。イランは海峡の通航正常化に向けた条件を検討しており、オマーンとも航路や海峡の管理などを巡る協議を進めてきた。
ホルムズ海峡は、戦争以前には世界の石油・ガスの2割が通過していた重要な海上交通路である。しかし、半年前に戦争が始まって以降、イランによる事実上の封鎖によって船舶の往来が激減した。米軍は海峡に設置された機雷の除去を進めたとしているが、航行に伴う安全上の懸念が残り、船舶の通過量は依然として低い水準にある。ロイター通信によると、8月27日の商船通過は7隻にとどまった。
イラン側は米国による圧力が続く限り交渉は難しいとの姿勢を示している。制裁解除や軍事的圧力の停止などを求める一方、海峡の再開条件については柔軟化を検討しているとされる。これに対し米国は、ホルムズ海峡を国際的な水路として自由に航行できる状態に戻すことを求めており、双方の主張には大きな隔たりがある。
海峡を巡る外交協議の進展は、世界のエネルギー市場にも影響を及ぼしている。再開への期待から原油価格に下落圧力が生じ、船舶輸送にも一部改善の兆しがみられる。ただし、航行量は依然として限定的であり、制裁問題と海峡再開を巡る交渉が今後どこまで進展するかが、戦争終結と世界のエネルギー供給を左右する焦点となっている。
