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イラン革命防衛隊、シリア東部の米軍基地を攻撃、被害の情報なし

アルタンフはシリア、イラク、ヨルダンの国境付近に位置し、米軍は今年2月に同基地からの撤収を完了している。
シリア北部、米陸軍の車両(Getty Images)

イランが17日、シリア東部へのミサイル攻撃を実施した。地域紛争が激化した2月末以降、イランがシリア領内を直接攻撃するのは初めてである。

イラン革命防衛隊(IRGC)はシリア南東部アルタンフにある米軍特殊部隊の指揮拠点を標的にしたと発表し、イラン南東部で自国兵士が殺害されたことへの報復措置だと説明した。

ロイター通信は米当局者の話しとして、「ミサイルはアルタンフ周辺に着弾したものの、基地には命中せず、死傷者や施設被害も確認されていない」と報じた。

アルタンフはシリア、イラク、ヨルダンの国境付近に位置し、米軍は今年2月に同基地からの撤収を完了している。イランは今回の攻撃について米軍施設を狙ったと主張しているものの、実際には米軍が常駐していない施設を標的とした可能性がある。米政府は現時点でこの攻撃による被害や人的損失を認めていない。

今回の攻撃は米国とイランの軍事衝突が激化する中で行われた。米軍はこの1週間、イランの軍事施設や交通インフラへの空爆を拡大、イランも湾岸諸国のエネルギー施設やインフラを標的とする報復攻撃を相次いで実施している。双方が軍事行動の範囲を広げていることで、中東全域に戦火が拡大する懸念が一段と強まっている。

一方、シリア暫定政権は今回の紛争に巻き込まれることを避ける姿勢を維持している。シャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領は今年3月、「シリアが直接攻撃を受けない限り戦争には参加しない」と表明し、中立的な立場を堅持する考えを示してきた。しかし、自国領内が攻撃対象となったことで、難しい対応を迫られる可能性がある。シリア国内では依然として複数の武装勢力や外国軍が活動しており、新たな軍事衝突が発生すれば治安情勢がさらに不安定化する恐れがある。

IRGCは声明で、米軍による攻撃が続けば報復を拡大する方針を示したほか、ホルムズ海峡を掌握しているとして、必要であれば石油や天然ガスの輸送を阻止する可能性にも言及した。

世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を巡る緊張が高まれば、国際的なエネルギー市場や海上物流にも深刻な影響を及ぼす可能性がある。外交による事態収拾の見通しは立っておらず、中東情勢は予断を許さない状況となっている。

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