イラン大統領、国外インターネット網への接続再開を指示
今回の遮断は今年1月に発生した反政府抗議活動や、その後の米イスラエルとの軍事衝突を背景に導入された。
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イランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は25日、国外と接続するインターネットの利用を再開するよう関係機関に命じた。国営メディアが報じたもので、約3カ月に及ぶ大規模な通信遮断に転機が訪れた形である。
今回の遮断は今年1月に発生した反政府抗議活動や、その後の米イスラエルとの軍事衝突を背景に導入された。政府は治安維持や情報統制を理由に国際回線をほぼ遮断し、多くの国民が国外サイトやSNSに接続できない状態が続いていた。通信状況は一時的に改善したものの、2月末の軍事攻撃後に再び厳しい制限が課され、国外へのアクセスはほぼ全面的に遮断されていた。
遮断期間は約87日に及び、その間、一般市民の大半は世界のインターネットにアクセスできなかった。高度で高価なVPNなどを利用できる一部の利用者のみが規制を回避できたとされる。政府は国内向けの「国家情報ネットワーク」を中心に通信を維持し、教育や行政サービスなどは主に国内網を通じて提供されていた。
長期の通信遮断は経済や社会活動にも大きな影響を与えた。オンライン取引やデジタルサービスが制限され、多くの企業やフリーランスが打撃を受けたほか、国外との連絡が困難となり、家族やビジネス関係者との通信にも支障が生じた。政府は一部企業向けに限定的な接続を認める措置を講じたが、全体として厳しい統制が続いていた。
今回の再開命令により、国際インターネットへの接続は段階的に回復するとみられるが、具体的な時期や方法は明らかになっていない。イランでは平時においても厳格な検閲体制が敷かれており、完全な自由化が実現するかは不透明である。
一方で、今回の措置は米国との交渉や地域情勢の緊張緩和と関連している可能性も指摘されている。インターネットの再開は国内外に対する一定の融和姿勢と受け止められる余地があり、今後の外交や内政に影響を与える可能性がある。長期にわたる情報遮断からの転換点となるかどうかが注目される。
