ブラジル右派大統領候補がトランプ氏との関係アピール、スキャンダルで窮地に
ボルソナロ前大統領の長男として知られるフラビオ氏は、保守層の結集を図る一方で、汚職疑惑への対応に追われている。
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ブラジルの右派政治家フラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員がトランプ(Donald Trump)米大統領との関係強化を前面に押し出している。しかしその一方で、巨額金融詐欺事件との関係が浮上し、2026ブラジル大統領選に向けた同氏の選挙戦は深刻な打撃を受けている。ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の長男として知られるフラビオ氏は、保守層の結集を図る一方で、汚職疑惑への対応に追われている。
問題となっているのは、経営破綻した金融機関「バンコ・マスター」を率いていた実業家ダニエル・ボルカロ(Daniel Vorcaro)被告との関係だ。ボルカロ被告は23億ドル規模の金融詐欺に関与したとして捜査を受けており、現在収監されている。報道によると、フラビオ氏は父親を題材にした映画の制作資金として、被告側から約1200万ドルの支援を受けていた。さらに音声記録では、追加資金を求めるやり取りも確認されたという。
フラビオ氏は不正を否定し、「民間同士の合法的な契約に過ぎない」と主張している。しかし、以前はボルカロ被告との接点自体を否定していたため、説明の食い違いが批判を招いた。側近の間からも「対応を誤った」との声が上がり、支持基盤の保守派内部でも動揺が広がっている。
こうした中、フラビオ氏は26日、米ワシントンDCを訪問し、トランプ氏との関係をアピールしている。ブラジル保守派にとって、トランプ氏は依然として強い象徴的存在であり、フラビオ氏は「米国との強固な同盟」を掲げて支持回復を狙う。実際、同氏は今年3月に米保守系政治イベント「CPAC」に参加し、ルラ政権への対抗姿勢を鮮明にしていた。
しかし、トランプ氏との接近戦略にはリスクもある。ブラジル国内では米国政治への過度な傾斜を警戒する有権者も少なくない。特に中間層や経済界では過激な右派色が市場不安につながるとの懸念が強い。実際、フラビオ氏と金融スキャンダルの関係が報じられた直後、ブラジル通貨レアルは急落し、株式市場も大幅安となった。
世論調査では、現職のルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領がフラビオ氏をリードし始めている。最新調査では、決選投票を想定した支持率でルラ氏が47%、フラビオ氏が43%となり、これまで拮抗していた情勢に変化が見られる。
父ボルソナロ氏はクーデター計画への関与で実刑判決を受け、被選挙権を失っている。そのため、ボルソナロ陣営にとってフラビオ氏は保守派の後継候補として極めて重要な存在だ。しかし、汚職疑惑とトランプ路線という二重の火種は、同氏の大統領への道に大きな影を落としている。
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