インド「ゴキブリ人民党」の抗議デモ、入試漏洩問題で勢い増す、モディ政権に圧力
ニューデリー中心部の抗議会場には各地から学生や社会人が自費で集まり、雨季の中でテント生活を続けながら抗議を続けている。
.jpg)
インドで若者を中心とする風刺政治団体「ゴキブリ人民党(Cockroach Janta Party、CJP)」が勢いを増している。大学入試を巡る問題への政府対応に抗議する活動家ソナム・ワンチュク(Sonam Wangchuk)氏のハンガーストライキが3週目に入り、首都ニューデリーでは学生や若者らが座り込みを続けている。運動の参加者は教育制度の抜本改革と教育相の辞任を求めているが、モディ政権は対話に応じておらず、双方の溝は深まっている。
抗議デモの発端となったのは、今年5月に発覚した大学入試の試験問題流出疑惑である。インドでは医科大学や公務員試験などの競争率が極めて高く、多くの若者にとって入試結果が将来を左右する。
問題流出への不信感が広がる中、教育制度の公正性や政府の責任を問う声が急速に拡大した。参加者はプラダン(Dharmendra Pradhan)教育相の辞任に加え、試験制度の全面的な見直しや、試験結果や不正問題に関連して自殺した学生の遺族への補償も求めている。
「ゴキブリ人民党」という名称は最高裁のカント(Surya Kant)長官が失業中の若者を「ゴキブリ」と表現したことに由来する。若者たちはこの言葉を逆手に取り、自らの象徴として採用した。SNS上では風刺的な投稿や動画が拡散され、インスタグラムのフォロワーは短期間で2000万人を超えるなど、オンライン上で爆発的な支持を集めた。その後、運動はインターネット上だけでなく、街頭デモへと発展した。
運動を率いるのは米ボストン大学の学生アビジート・ディプケ(Abhijeet Dipke)氏である。
ニューデリー中心部の抗議会場には各地から学生や社会人が自費で集まり、雨季の中でテント生活を続けながら抗議を続けている。一方、環境活動家として知られるワンチュク氏は政府に説明責任を果たすよう求めるため、命を懸けたハンストを続けている。健康状態の悪化が伝えられる中でも、「暴力ではなく平和的な方法で政府に声を届けたい」と訴えている。
一方、モディ政権は抗議運動に対し目立った対応を示していない。教育省は取材への回答を控え、政府高官も交渉に応じる姿勢を見せていない。プラダン教育相はデモ参加者について「国家の利益に反する行動を取っている」と批判しているが、若者側は政府の沈黙こそが不信感を深めていると反発する。
この運動は教育問題だけでなく、若者が政治や司法、行政など国家制度全体への信頼を失っていることの表れだとの見方も出ている。主催者は近く国会への大規模行進を計画しており、政府との対立はさらに激しさを増す可能性がある。
-1.jpg)
