南アフリカで外国人排斥デモ続く、ナイジェリア人1490人帰国
南アではこの数カ月、経済低迷や高い失業率を背景に、外国人が雇用や治安の悪化を招いているとの不満が高まり、移民を標的とする襲撃や略奪事件が各地で発生している。
.jpg)
ナイジェリア政府は16日、南アフリカで相次ぐ外国人排斥を背景とする暴力事件を受け、現地に滞在していた自国民1490人の帰国支援を完了したと発表した。最後の帰国便では最大都市ヨハネスブルグから305人が帰国した。ナイジェリア政府は自国民の生命と安全を最優先するための措置と説明している。
南アではこの数カ月、経済低迷や高い失業率を背景に、外国人が雇用や治安の悪化を招いているとの不満が高まり、移民を標的とする襲撃や略奪事件が各地で発生している。今回の一連の暴力でも、外国人が経営する店舗や住宅が襲撃され、多くの外国人住民が避難を余儀なくされた。特にナイジェリア人を含むアフリカ諸国の移民が標的となるケースが目立ち、現地で暮らす人々の不安が急速に高まった。
ナイジェリア外務省によると、帰国は本人の意思を尊重した自主的なもので、希望者に対して政府が航空機を手配した。帰国者には生活再建に向けた支援も提供される予定で、政府は帰国後の職業訓練や社会復帰支援についても検討を進めている。避難対象者の中には長年南アで生活していた人や事業を営んでいた人も多く、暴力によって仕事や住居を失ったケースも少なくない。
南ア政府は外国人への暴力を容認しない姿勢を示し、治安維持や違法行為の取り締まりを強化してきた。一方で、不法移民対策の強化も進めており、多数の移民が送還されるなど、移民政策も一段と厳格化している。こうした政策と民間による排外的な動きが重なり、国際社会からは人権への懸念も示されている。
南アでは2008年、2015年、2019年にも外国人排斥による暴動が発生し、多数の死傷者が出た。そのたびにナイジェリアをはじめとするアフリカ諸国との外交関係にも影響が及び、各国政府は自国民の保護や帰国支援を実施してきた。今回の帰国はこうした外国人排斥問題が依然として解決されていない現状を改めて浮き彫りにした。
-1.jpg)
