米領プエルトリコが干ばつ非常事態を宣言、一部地域で計画断水実施へ
プエルトリコでは近年、ハリケーン被害からの復旧に加え、老朽化した公共インフラの問題が続いており、今回の干ばつは水資源管理の抜本的な見直しを迫る契機となりそうだ。
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米領プエルトリコ政府は17日、深刻化する干ばつを受けて非常事態を宣言し、島北東部の一部地域で計画断水を開始すると発表した。水不足が長期化する中、市民生活への影響は拡大しており、当局は水資源の確保と使用量の抑制を急いでいる。今回の措置は慢性的な水供給問題に加え、雨不足による貯水量の減少が重なったことを受けたものだ。
プエルトリコ上下水道公社(AAA)によると、18日から北東部のカノバナス市とリオグランデ市で48時間ごとの計画断水を実施する。対象となるのは数千世帯で、断水と給水を繰り返すことで限られた水資源を維持する狙いがある。ゴンザレス(Jenniffer González)知事は雨不足による水源の減少が直接的な要因と説明する一方、老朽化した水道インフラの問題が以前から存在していたことも認めた。
気象台によると、現在プエルトリコの約14%が「深刻な干ばつ」、約59%が「中程度の干ばつ」の状態にあり、島の人口約320万人のうち約230万人が何らかの影響を受けている。貯水池や河川の水位は低下を続け、今後まとまった降雨がなければ、給水制限の対象地域がさらに拡大する可能性がある。
島では今年に入ってから水不足が深刻化しており、6月には約4万世帯で断水が発生した。これを受け、ゴンサレス氏は州兵を招集し、給水車による飲料水の配布を実施した。
政府は水不足の原因について干ばつだけでなく、長年にわたる設備投資不足や維持管理の遅れが事態を悪化させたとの認識を示している。
市民生活への影響も深刻だ。多くの家庭が飲料水を購入したり、給水車から水を運び、自宅の貯水槽やバケツにためて生活している。洗濯はコインランドリーを利用せざるを得ず、高齢者や障害者にとっては重い水を運ぶ負担が大きい。地域団体によると、水不足が長引いたことで体調を崩し、入院する住民も出ているという。また、飲食店やホテルなどでも給水設備の維持や貯水タンクの確保に追加費用が発生するなど、地域経済への影響も懸念されている。
議会では政府に対し、水不足の原因や今後の対策について説明責任を果たすよう求める声が強まっている。議員らは安全な水を安定的に供給するための具体策やインフラ更新計画の提示を要求しており、AAAの運営体制を検証する動きも始まった。
プエルトリコでは近年、ハリケーン被害からの復旧に加え、老朽化した公共インフラの問題が続いており、今回の干ばつは水資源管理の抜本的な見直しを迫る契機となりそうだ。
