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米国務省、メキシコの2麻薬カルテルを「外国テロ組織」に指定

トランプ政権は今年2月にもシナロア・カルテルやハリスコ新世代(CJNG)など中南米で活動する8つの犯罪組織を外国テロ組織に指定している。
2019年10月24日/メキシコ、首都メキシコシティ上空(Getty Images/AFP通信)

米国政府は16日、メキシコを拠点とする麻薬組織「カルテル・デル・ノレステ(CDN)」と「ラ・ファミリア・ミチョアカーナ(LNFM)」の2団体を外国テロ組織(FTO)および特別指定国際テロリスト(SDGT)に指定した。トランプ政権は国境を越える麻薬密輸や暴力犯罪への対策を強化しており、今回の指定はメキシコの犯罪組織に対する圧力を一段と強める措置となる。

米国務省によると、CDNはメキシコ北東部を拠点とし、麻薬密売や人身売買、武器密輸、恐喝など幅広い犯罪活動に関与している。組織は国境地帯での武力衝突や治安部隊への攻撃を繰り返しており、米国内へのフェンタニルやコカインなどの違法薬物の流入にも深く関わっているという。

一方、LNFMは中西部ミチョアカン州や周辺地域を拠点とし、麻薬取引に加え、企業や農業関係者への恐喝、誘拐などを資金源として勢力を拡大してきた。

トランプ政権は今年2月にもシナロア・カルテルやハリスコ新世代(CJNG)など中南米で活動する8つの犯罪組織を外国テロ組織に指定している。今回の追加指定により、外国テロ組織に位置付けられたメキシコの犯罪組織はさらに増えることになった。

外国テロ組織への指定は、単なる象徴的な措置ではない。米国内にある組織の資産は凍結され、米国民や企業が資金や物資など何らかの支援を提供することを禁じる。また、組織関係者の入国禁止や刑事訴追の対象拡大につながるほか、国際金融機関を通じた資金の流れを監視しやすくなるため、資金調達能力を削ぐ効果も期待されている。

一方で、こうした指定を巡っては議論もある。専門家の中には、犯罪組織をテロ組織として扱うことで法執行機関の権限は拡大するものの、麻薬カルテルは政治的目的ではなく経済的利益を追求する集団であり、従来のテロ組織とは性格が異なると指摘する声もある。また、テロ対策を名目に米国がメキシコ国内で軍事的・治安上の関与を強めることへの懸念も根強い。

メキシコ政府はこれまで、麻薬カルテルへの対策では米国との協力を進める一方、主権侵害につながる一方的な措置には慎重な姿勢を示してきた。今回の指定についても、両国間の安全保障協力や国境管理の在り方にどのような影響を及ぼすかが注目される。フェンタニル危機への対応や不法移民対策を重視するトランプ政権は、今後も犯罪組織への制裁や取り締まりを一段と強化する構えである。

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