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トルコの「投資ファンド」バブルが崩壊、131本を清算へ、50万人に影響

今回の混乱は株式市場にも波及し、主要株価指数は9月に16.65%下落し、2008年以来最悪の月間パフォーマンスとなった。
シャボン玉のイメージ(Getty Images)

トルコの投資ファンド業界が深刻な危機に直面している。トルコ当局は9月、償還請求に応じられない可能性が浮上したことを受け、7社の資産運用会社が運営する131本のファンドの清算を命じた。これらのファンドは2023年以降に急速に拡大し、運用資産は合計で200億ドルを超え、約50万人の投資家を集めていた。

背景には、長引くインフレと通貨リラの下落がある。トルコではインフレから資産価値を守ろうとする投資家が、銀行預金や金、外貨に加えて、高い収益をうたう投資ファンドへ資金を移した。金融政策の引き締めによってリラ建て資産への関心が高まる一方、一部ファンドでは特定の株式や資産への集中投資が進んだ。

問題となったのが、流動性の低い小型株を組み入れたファンドだ。売買量の少ない銘柄では、限られた取引によって株価が大きく動くため、ファンドの基準価格や運用成績も急上昇しやすかった。実際、テラ・ポートフォイ(Tera Portfoy)が運用するヘッジファンド「TLY」は2025年1~7月にリラ建てで747%のリターンを記録し、一般投資家への販売拡大後、9月までの累積リターンは1万5000%を超えた。投資家数は10万人を上回り、運用資産は約50億ドルに膨らんだ。

しかし、異常な高収益を支えていた市場環境が崩れると、状況は一変した。投資家が資金の払い戻しを求める中、ファンド側は現金を確保するため保有株を売却する必要に迫られた。流動性の低い銘柄を大量に売却することは難しく、売却可能な他の株式まで売られ、株式市場全体の下落につながった。

当局は2025年11月の時点で、一部のファンドを利用した「市場操作」への懸念を表明していた。今回の調査では容疑者が217人に拡大し、少なくとも56人が勾留されている。元トルコ中央銀行副総裁で、テラ・ポートフォイの幹部を務めたエルカン・キリムチ(Erkan Kilimci)氏も拘束されたと報じられている。

清算には半年ほどかかる見通しで、トルコ資本市場委員会(SPK)は投資額100万リラ未満の投資家には全額返済し、それ以上の投資家にはまず100万リラを中間払いするとしている。

一方、ファンドが保有する流動性の低い資産を実際にいくらで現金化できるかは不透明で、最終的な投資家損失の規模も明らかになっていない。今回の混乱は株式市場にも波及し、主要株価指数は9月に16.65%下落し、2008年以来最悪の月間パフォーマンスとなった。

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