◎サウジ主導の連合軍は2014年からイエメンの大部分を支配するフーシ派と戦っている。
2022年3月26日/イエメン、首都サヌア、イエメン内戦開戦7周年を祝う集会(Abdulsalam Sharhan/AP通信)

サウジアラビア政府は29日、イエメン内戦について協議する6カ国会議を開始したが、シーア派武装勢力フーシは敵国サウジで開催されることを理由に会議をボイコットしている。

サウジ主導の連合軍は2014年からイエメンの大部分を支配するフーシ派と戦っている。イエメン内戦は近代史上最悪の人道危機を引き起こし、国連のまとめによると、戦闘で死亡した兵士および民間人は15万人を超え、1,000万~2,000万人が国内避難民になり、1,100万人以上の子供が人道支援を必要としている。

専門家はイエメン内戦の当事者であり、イランの支援を受けるフーシ派のいない会議の有効性に疑問を投げかけている。

国連や外交官などは4月1日から始まるラマダンまでに人道的停戦を達成したいと考えている。

湾岸協力理事会(GCC)のサウジ、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)の当局者は首都リヤドで会議を開始した。会議は4月7日まで続く予定。

国営サウジアラビア通信によると、GCCのハジュラフ事務局長は29日に駐イエメン英国大使および国際的に承認されているイエメン政府の関係者とも会談したという。

サウジ通信は、「ハジュラフ事務局長は内戦を止めるための努力と、イエメンの人々が直面している人道危機を軽減するための包括的な和平を達成する方法について協議した」と報じている。

ハジュラフ事務局長は29日にドバイで開催された世界政府サミットにも出席したが、イエメン内戦には触れなかった。

GCCは29日の声明で、内戦の当事者に戦闘を直ちに停止するよう求め、フーシ派に交渉に参加するよう改めて要請した。

フーシ派は開催地がサウジであることや、フーシ派と戦っているサウジ連合軍が首都サヌアの空港を閉鎖し、入港を制限していることに強く反発し、これらの問題が解消されない限り会議には参加しない意向を示している。

フーシ派の報道官であるアブドゥル・サラーム氏はツイッターに、「サウジは停戦に応じ、包囲を解き、外国軍をイエメンから追い出すことで、平和に対する本気度を証明しなければならない」と投稿している。「そうすれば平和が訪れ、いかなる軍事的、人道的圧力からも離れた落ち着いた雰囲気の中で、政治的解決策について話し合うことができるだろう...」

一方、ジュネーブに拠点を置くイエメンで活動する権利団体SAMは、今回の会議に出席する予定だったイエメン人市民権活動家3人がフーシ派に逮捕されたと主張している。

イラン外務省の報道官は29日の声明で、フーシ派の立場を支持した。また報道官は、サウジがフーシ派の囚人を解放すれば緊張を緩和できるだろうと主張した。「フーシ派の誠実な提案は内戦を終結させ、イエメン市民に対する残酷な封鎖を解除し、政治的手段を通じてイエメンの危機を解決するという強い決意を示しています...」

ブリンケン米国務長官は28日遅くにサウジのファルハン外相と会談した。米国務省によると、両者はイエメンのラマダン休戦を達成するために、より包括的な新しい和平プロセスを開始する努力について議論したとのこと。

米国のイエメン特使もリヤド会議に参加している。

米国はイエメン内戦への武器供与を停止したが、サウジに新しい防空ミサイルを供給し続けている。

イエメン内戦は2014年9月に勃発し、フーシ派が北西部の拠点から首都サヌアに押し寄せた。その後、フーシ派は当時のハディ政権を打倒し、サヌアを含む北部の大部分を支配した。

サウジ連合軍は2015年3月、ハディ政権の復権を目指して参戦した。しかし、内戦終結の目途は全く立たず、血生臭い戦闘と致命的な飢餓が発生し、子供を含む多くの市民が殺された。

国連などの調査によると、内戦の犠牲者は民間人込みで15万人以上と推定されている。最新の報告は民間人の犠牲者を14,500人としている。

サウジ連合軍はフーシ派の拠点を空爆しているが、数百人の民間人が巻き込まれ、多くのインフラが破壊された。一方、フーシ派は子供を徴兵し、国中に地雷を敷設している。

フーシ派は先週、サウジ第二の都市ジッダの石油基地を攻撃した。

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